総社〔美作総社宮〕(津山市総社)

総社。

津山市総社に鎮座。通称は美作総社宮。

美作国の総社、美作三大社の一社とされる神社。

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境内

社頭

 

鳥居

 

扁額

 

重要文化財標

 

社号標と旧国宝標

 

社号標2

 

参道石段

 

狛犬

 

手水舎

 

境内右手、脇参道のちょっと変わった形の鳥居

 

脇参道鳥居

社殿

拝殿

 

神饌所

 

本殿

永禄12年(1569)、毛利元就による造営。旧国宝で、現在は国指定重要文化財。

中山造という様式(入母屋造妻入で、正面に唐破風の向拝が付く)で、この地方独特のもの。

以下、津山市公式サイトの国指定重要文化財紹介ページより引用。

津山市公式サイト

総社本殿は全体に木柄が細く、向拝の出も少ない。更に、向拝については屋根を向唐破風としながらその上部に両下げ造風の屋根を重ねた二重屋根としている。また、棟飾りに千木や堅男木が見られず瓦積みとしている。向拝の出が少ない点に関しては、中山神社の現在の向拝が寛保2年(1742)に完了した修理の時のものであることから、逆に向拝の出と側面前端間とを等しくしている総社や高野神社のほうが古式を伝えている可能性もある。本殿内部は、正面の1間通りを外陣として、残りの3間×2間を一室の内陣としている。天井は、外陣の天井は格天井、内陣は棹縁天井として区別している。本殿は二重の基壇上の亀腹の上に建てられており、軸部の柱は全て円柱を用いるが、その下端には十文字の溝が彫られており、礎石との接触点に生じる虫害や腐敗等から柱を守る工夫であると伝えられている。

境内社等

御崎神社

 

若宮八幡神社

 

荒神社

 

天満宮

後ろの意味ありげな石段はなんでしょうか…

由緒

美作総社宮の由緒

美作総社宮は社記に欽明天皇の二十五年(およそ一、四〇〇年前)大巳貴命(大国主命)を字本舘に(西方およそ一キロ)にお祀りしたのがはじまりと伝えられた。

和銅六年(西暦七一三年)備前国から六郡を割いてはじめて美作国が置かれその翌年国府がこの里に開府されました。

その後美作の国司が社殿をいまの社地亀甲山に移して大巳貴命を主祭神として一宮(中山神社)二宮(高野神社)の両大社をはじめ美作国六十五郷の総べての社祇を合祀して総社宮となづけてそのみちおよそ五百年間歴代の国司はみなこのご神意を奉じて国内の政治を執り行いました。

その後鎌倉時代になって国府がすたれたあともこの社は美作三大社の一つとして広く士民より崇祈され近世のはじめ美作国主森氏は多くの神領を寄進しのちの松平氏もまた祭祈料を奉納し明治維新後は県社に列せられました。

現在の本殿は永禄十二年(西暦一、五六九年)に毛利元就が造営したものでのち明暦三年(西暦一、六五七年)に国主森長継が大修理を加え近くは昭和七年に国と氏子の崇敬者一同の協力によって解体修理が行われました。

この社殿の造りは入母屋妻入の独特な様式をもち規模、豪壮で華麗な彫刻を総社宮に配置した桃山時代の代表的なすぐれた建造物で全国の総社宮のうちで当社のみが大正三年国宝に、現在は国の重要文化財に指定されています。

社伝によれば創建は欽明天皇25年(564)。現社地の西1kmほどの本舘という場所が当所の鎮座地とされます。

和銅6年(713)に備前国から英多郡、勝田郡、苫田郡、久米郡、真嶋郡、大庭郡の6郡が分割され、美作国が成立。その後(時期不明)、国司が現在地に社地を遷し、美作65郷の全ての神祇を合祀し総社となりました。

鎌倉時代に国府が廃れた後も美作三大社の一つとして崇敬されたといいます。

ただし確かな文献に現れるのは、永禄12年(1569)4月3日に美作に進出した毛利元就によって社領を安堵された頃からだそう。

 

旧社格は県社で、明治6年列格。

御朱印

御朱印はあります。

私は念のため事前連絡を入れました。宮司さん常駐か否かは不明。

アクセス

津山ICから

津山ICを岡山方面(左手)に降りて国道429号を西へ。国道は津山駅北の船頭町交差点(位置)で南に折れますが、そちらには行かず直進。二つ先の信号(南新座交差点、位置)を右折し県道68号を北へ。

院庄ICから

院庄ICを津山方面(左手)に降りて国道179号を東へ。4.5kmほど行き城代橋交差点(位置)を左折、県道68号を北へ。

共通

県道68号を少し北上した後、マルイ総社店の所の交差点(位置)を左折。

100mちょっと行くと表参道の鳥居前に出ます。参道は車進入不可なので、参道右手を並列する車道に入ります。狭いので注意。

そのまま道なりに200m弱行くと境内に入って行ける道が左手にあります(位置)。上掲の変わった形に鳥居が目印。車道は鳥居の右手に沿って伸びている道です(見りゃわかりますが)。

社殿横あたりが駐車場。

神社概要

社名総社(そうじゃ)
通称美作総社宮(みまさかそうじゃぐう)
旧称
住所岡山県津山市総社427
祭神大己貴命
配祀

鏡造命

鵜茅葺不合命

合祀美作国内六十五郷の諸神
社格等

美作国総社

旧県社

札所等
御朱印あり
御朱印帳
駐車場あり
公式Webサイトhttp://www.ne.jp/asahi/mimasaka/soujya/
備考

参考文献

  • 「総社」, 『日本歴史地名大系』(データベース「JapanKnowledge」)
  • 「総社」, 神社本庁教学研究所研究室編『平成「祭」データ(CD-ROM)』全国神社祭祀祭礼総合調査本庁委員会, 1995
  • 岡山県神社庁編『岡山県神社誌』岡山県神社庁, 1981
  • 明治神社誌料編纂所編『府県郷社明治神社誌料 下巻』明治神社誌料編纂所, 1912(国会図書館デジタルコレクション 23-24コマ