高積神社〔上ノ宮〕(和歌山市祢宜)

高積神社上ノ宮。

和歌山市祢宜、高積山山頂に鎮座。

式内名神大社 都麻都比売神社の論社かつ、高積比古神社並びに高積比売神社に比定される神社。

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参道

下ノ宮横の宮司さん宅裏手にある忠魂碑

この碑の左手から登っていきます。

 

高積神社自御本殿 是迠八町

 

登山道入り口の観音堂

 

途中の淡島尊までは車も通れる幅の舗装路です

 

福地蔵尊

 

淡島尊

 

この辺りから舗装が途切れ山道に

 

苔むしてて少し滑りやすいところも

 

中山妙覚

 

梵字の刻まれた石

ここで高積山と城ヶ峯方面に道が分岐します。左手が高積山方面(なはず)。

 

こちらも梵字の刻まれた石

 

山頂付近

この奥を左に曲がると神社。

境内

鳥居

 

拝殿

 

手水舎

社殿

中門

 

本殿

境内社等

本殿左手の境内社

 

本殿右手の境内社

 

稲荷社?

 

由緒には景勝の地とあるものの眺望は微妙…

城ヶ峯の方に行くともう少し見晴らしのいい場所があるようです。

由緒

高積神社御由緒

高積神社は、和歌山市の東部に南北に続く和佐山連峰の北端に聳える「高積山」(通称「高山」「高の山」)の山頂(海抜二三五米)に位置している。地番は以前「海草郡和佐村大字禰宜字高山一五五七番地」だったが、昭和三十一年(一九五六)の町村合併に伴い「和歌山市禰宜一五五七番地」(下の宮は禰宜一三九〇番地)となっている。

当神社は「高山」の地にあることから、古くから「高の御前」「高の宮」の名で呼ばれており、人々の信仰は格別に厚い。特に疱瘡(天然痘)流行の節は、県内外からの参詣者が絶えなかったとのことである。なお、山頂にある本殿は「上の宮」、麓にある遥拝所は「下の宮」として親しまれてきた。

主祭神は、「都麻津比売命・五十猛命・大屋津比売命」の三人の兄妹神で、紀ノ国に木の種を伝えられた素戔嗚尊の御子である。垂仁天皇の十六年、日前・国懸両神宮が浜宮から秋月に遷られた折、この三神が秋月から伊太祈曽に遷られた。更に、文武天皇の大宝二年(七〇二)に三神分祀の勅令によって、五十猛命は伊太祈曽に都麻津比売命は高山に大屋津比売命は川永宇田森に祀られることになった。一応は三神分祀だが、中央に都麻津比売命を祀り、両側に他の二神を祀っていることから、当神社を「高三所大明神」とも称えられてきた。

なお、明治四十三年(一九一〇)に、旧和佐村内に点在していた三十数ヶ所の神社が、内務省認可により高積神社に合祀された。

当神社の所在地「高山」は、麓から八百米余登った景勝の地にあり、北方の紀ノ川は帯のように豊かに流れ、西方の和歌山市は足下に見え、遠く淡路・四国まで一望できる。東は竜門山・高野山、南は生石山や有田の山波が続いている。また、愛郷家によって育てられた春の桜が全山を色どり、秋の紅葉とともに風情は一入である。

・古錢埋蔵地

大正十四年(一九二五)本殿前のすぐ北の平地で、古銭一万数千枚が発掘され、本件の文化財に指定されている。

・古城跡

高積山の南方、五百米余の城ヶ峯(通称「城」と言い、海抜は二五五米・和佐山連峰の最高峰)は、延文五年(一三六〇)の南北朝時代の古戦場で、土塁・空堀などの陣地跡が残されている。

[例祭日] 春祭は「上の宮」で行う。

春(四月第二日曜日)・夏(七月十五日)・秋(十月体育の日)・冬(十二月十五日)

由緒については下ノ宮の記事をご参照ください。

江戸時代には「高三所大明神」「高御前神社」と称されていました。

明治期に高積神社(上ノ宮)が気鎮神社(下ノ宮)を合祀し、現在の上下宮の形になっています。

 

御朱印

高積神社の御朱印はあります。

下ノ宮横の社務所(宮司さん宅)で拝受可。

おそらく上下宮で個別にはないのではないかと思います。

アクセス

下ノ宮のアクセス項をご参照ください。

下ノ宮の宮司さん宅裏手のスペースに駐車させていただきました(参拝者用かどうかは未確認…)。

そこから上ノ宮(高積山山頂)まではおよそ30分前後で登れるかと思います。

神社概要

社名高積神社(髙積神社)〔上ノ宮〕(たかつみじんじゃ)
通称
旧称

高三所大明神

高御前神社

住所和歌山県和歌山市祢宜1557
祭神

都麻都比売命

五十猛命

大屋津比売命

現祭神

高津比古神

高津比売神

気鎮神

『紀伊国名所図会』
配祀

天照皇大神

須佐男命

八王子神

大山祇神

気津別神

応神天皇

神功皇后

比賣大神

社格等

式内社 紀伊国名草郡 都麻都比売神社 名神大 月次新嘗

日本三代実録 貞観元年正月廿七日甲申 神都摩都比売神 従四位下

式内社 紀伊国名草郡 高積比古神社

式内社 紀伊国名草郡 高積比売神社

旧村社

札所等
御朱印あり(上ノ宮個別にあるかは不明)
御朱印帳
駐車場あり(?)
公式Webサイト
備考麓に下ノ宮

参考文献

  • 「高積神社」, 『日本歴史地名大系』(データベース「JapanKnowledge」)
  • 「高積神社」, 神社本庁教学研究所研究室編『平成「祭」データ(CD-ROM)』全国神社祭祀祭礼総合調査本庁委員会, 1995
  • 式内社研究会編『式内社調査報告 第二十三巻 南海道』皇學館大学出版部, 1987