春日神社。
徳島駅から約1km、眉山の東麓に鎮座。
徳島市の市中五社と呼ばれる神社の一社。
境内
社頭
鳥居
扁額
注連柱
手水舎
狛犬
社務所前にいた狛犬
どこかから移されてきたのか。
社殿
拝殿
扁額
本殿
境内社
拝殿右手の境内社
若宮社と秋葉社。
祠脇のミニ狛犬
手前の狛犬
こちらも拝殿右手のお社
徳島地方裁判所から遷座された御倉稲荷神社。
確か拝殿右手奥にあったと思う祠
地神社
地神社の狛犬
この他に境内社として、紆余曲折を経て当地に遷ってきた豊玉比賣神社があり、式内社 天石門別豊玉比売神社の論社とされています。詳細は豊玉比賣神社の記事をご参照ください。
春日水・錦竜水
境内には眉山湧水群のひとつ春日水が湧き出ているらしいです。
…が、それらしき湧水は見当たらず。もしかして手水?
神社付近に湧いている、同じく湧水群のひとつ錦竜水はとてもわかりやすいです(境内を出てすぐ西)
錦竜水の額
錦竜水
現在も普通に飲料水として使用されているようです。
この眉山のふもとの湧き水を錦竜水と言います。
徳島には、この錦竜水のほか、東山手町の瑞巌寺鳳翔水、西富田の八幡神社の八幡水などの湧き水があります。
江戸時代の徳島城下の人々は、これらの眉山の湧き水を買って飲み水としていました。特に歴代の阿波藩主は、この錦竜水を愛用し、水番所を置いて保護しました。今も、錦竜水は、歴史的名水として多くの市民に親しまれています。
由緒
御祭神
武甕槌命 斎主命 天児屋根命 比賣命
御由緒
眉山の麓、大滝山に鎮り坐す春日神社は、奈良に坐す春日大社の御分社であり御祭神も同じ四柱の神々である。
慶長年間藩祖蜂須賀家政公が渭の津に築城の際名西郡入田の里より神霊を奉遷、鎮祭し奉ってより徳島城下町の総氏神として、歴代藩主を始め上下の崇敬篤く明治初年には県社に列せられた。
当時の社殿を始め主要建築物は、昭和二十年の戦火の為殆ど灰燼に帰したが、其後本殿は二十六年十月に拝殿は三十四年十月に手水舎は六十三年十月にそれぞれ再建され今日に至ったものである。
祭日
月次祭 毎月一日 十五日
春祭さくらまつり 四月第一土曜日
例大祭 十月十七日
当社の由緒については二説。
- 天正14年(1586)藩主蜂須賀家政が徳島城築城とともに城下の鎮守として名東郡田宮村から奉遷。
- 蜂須賀家政の阿波入部に際し、名西郡入田村より奉遷。
1説の旧地は不明ですが、徳島市北田宮に隣接する春日という地名が現存する(位置)ので、その辺りではないかと思われます。
2説でいう入田村の旧地は、現在の徳島市入田町春日の鮎喰川寄りのところ(位置)のようです。
遷座前の地での創建時期は不詳。
当地には春日寺があったのですが、明治初年に春日寺が廃され当社の境内となりました。
その後明治6年には県社に列せられました。
しかし昭和27年7月戦災のため絵馬堂を残して灰燼に帰してしまいます。
戦災を免れた絵馬堂は老朽化により取り壊されて、今の駐車場になっているそう。
祭神は武甕槌命、斎主命、天児屋根命、比売神。
御朱印
御朱印はあります。
春日会館内の社務所で頂けます。
美馬市の中鳥にある伊射奈美神社の御朱印もこちらで拝受可。
境内社の豊玉比賣神社についてもご朱印を頂けるようです。
アクセス
徳島駅付近で国道192号から曲がり眉山の方へ向かうと到着。
この辺は道が混んでるので、可能であれば徒歩や自転車で来た方が楽です。
境内左手、春日会館の前に駐車場があります(位置)。
駐車料金は12時間600円と書いてありますが、参拝者は無料の模様。
神社概要
社名 | 春日神社(かすがじんじゃ) |
---|---|
通称 | 大滝山春日神社 |
旧称 | 春日大明神 |
住所 | 徳島県徳島市眉山町大滝山1 |
祭神 | 武甕槌命 斎主命 天児屋根命 比売神 |
社格等 | 旧県社 名方郡十二社 徳島市中五社 |
札所等 | – |
御朱印 | あり(美馬市美馬町中鳥の伊射奈美神社/当社境内の豊玉比賣神社の御朱印も拝受可) |
御朱印帳 | – |
駐車場 | あり |
公式Webサイト | – |
備考 | 旧地は名東郡田宮村(現徳島市春日?)、あるいは名西郡入田村(現徳島市入田町春日) |
参考文献
- 「春日神社」, 『日本歴史地名大系』(データベース「JapanKnowledge」)
- 「春日神社」, 神社本庁教学研究所研究室編『平成「祭」データ(CD-ROM)』全国神社祭祀祭礼総合調査本庁委員会, 1995
- 徳島県神社庁教化委員会編『改訂 徳島県神社誌』徳島県神社庁, 2019
- 明治神社誌料編纂所編『府県郷社明治神社誌料 下巻』明治神社誌料編纂所, 1912(国会図書館デジタルコレクション 233コマ)