高任神社/佐渡金山(佐渡市下相川)

高任神社。

佐渡金山の一角に鎮座。

相川下山之神町に鎮座する大山祇神社の分社で、初代佐渡鉱山局長・大島高任にちなみ命名された神社。

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境内

道遊坑の出口付近から若干歩きます。

 

こんな看板が立っているところから登っていきます

5分もかからなかったはず。

 

登った先に鳥居があります

 

社殿

 

すぐそばに道遊の割戸があります

間近で見るとなかなかのインパクト。

由緒

案内板

高任神社

この神社は、相川下山ノ神町にある鉱山の総鎮守「大山祇神社」の分社です。

この一帯は、明治時代の初代佐渡鉱山局長・大島高任の偉業を称え、「高任地区」と呼ばれていることから、この神社も「高任神社」と命名されました。

大島高任は明治期鉱業界の第一人者で、明治4年に岩倉使節団に随行して西欧の鉱山を視察、同18年に初代佐渡鉱山局長に就任しました。翌19年からは、製鉱場の新設、後に高任立坑と命名された新立坑の開削、「道遊の割戸」の再開発などを次々と行い、佐渡鉱山の第2次近代化と大拡張を先導しました。

大山祇神社は、初代佐渡奉行大久保長安が金銀山の繁栄を願って慶長10年(1605)に建立した官営社で、現在も毎年7月の鉱山祭には神事が行われています。

勧請創建時期は不詳。

明治の初代鉱山局長・大島高任(1826~1901)を称えて命名されたというところから、少なくとも明治以降の勧請ではあるようです。

金山の鎮守という位置付けなのでしょうか。

 

下山ノ神町の大山祇神社の分社ということから、祭神は大山祇命かと思いきや、大島高任その人のようです。

新潟県地域共同リポジトリ内『佐渡金銀山間歩分布調査寺社調査報告書』参照)新潟県地域共同リポジトリ運用終了に伴い閲覧不可

御朱印

御朱印の有無は不明ですが、おそらくないでしょう。

佐渡金山

佐渡金山には自由見学可能な坑道が2つあります。

道遊坑と宗太夫坑。

他に要ガイド、要予約の大山切坑もあり。

2017年夏には同じく要ガイドとなる無名異坑もオープンするようです。

道遊坑

明治32(1899)年に開削され、平成元年(1989)の操業停止まで使用されていた新しい坑道。

 

坑道内部

 

酒の貯蔵所

岩石は熱が伝わりにくいことから、坑道内の温度は年間を通じて11℃程度を示します。この酒の貯蔵所は、一部外気が侵入しますがそれでも年間を通じて8℃~13℃の温度を示します。この温度は酒やワインの長期熟成に適しており、まろやかな味わいとなります。この場所では、日本酒や焼酎が貯蔵されており、数年間貯蔵された後売りに出されます。

北雪酒造、尾畑酒造、おけさ酒造のお酒が保管されているそうです。

 

トロッコのレールが敷かれています

 

道遊坑坑口(出口)

 

高任立坑

何度か掘り下げられ、最終的にはなんと深さ659mまでになったといいます。かつては大きな櫓があったものの、戦後に大縮小があって現在の小規模な櫓になったそうです。

 

出口の先に機械工場があり、蓄電池式機関車等が置いてあります

 

高任公園という広場からは道遊の割戸が一望できます

 

粗砕場跡

 

高任坑、惣徳新坑を経由して入口まで戻ります

宗太夫坑

国指定史跡 宗太夫坑

宗太夫坑は、坑口の高さが約三メートル、幅二メートル、坑道の断面が大きい江戸初期に開坑された大型坑道である。

鉱石の運搬機能と採掘技術が発達した一六九〇年代(元禄時代初頭)頃の主力間歩(まぶ/坑道)の一つであった。部分的に残る「将棋の駒形」の小坑道、探鉱用の小さい狸穴、天井に抜ける空気坑、「釜の口」と呼ばれる坑口とその飾りなど江戸期の旧坑の諸条件を完備していて、大型の斜坑はゆるやかな傾斜で海面下まで延びている。脈幅・走行延長とも、この鉱山の最高最大とされる青盤脈の西端に当たる「割間歩(われまぶ)」坑の一鉱区として開発された。

平成六年(一九九四年)五月二十四日、国の史跡に指定された。

 

内部

 

こちらはかつての採掘の様子を人形で再現しています

人形は動いたりしゃべったり(テープ音声)します。「馴染みの女に会いてえなあ」とかぼやくおじさん人形もいまして、これは割と有名らしいです。写真は「やわらぎ」と呼ばれる神事のシーンの再現とのこと。

この坑道は場面ごとに人形が動きしゃべるので必然的に立ち止まることになり、混雑していたのであまり写真は撮っていません。混んでるのに全場面を撮ろうと躍起になっているおじさんがいて、それを見て白けてしまったのもありますが。

 

宗太夫坑出口

 

道路沿いにあったこちらは昔の出入り口?

大山祇の扁額が掛けられていました。

アクセス

旧佐和田町の方から相川の方に向かいます。途中まで二ツ岩大明神と同じルート。

二ツ岩大明神への分岐を曲がらずに県道31号を直進すると、トンネル(道遊トンネルというそうです)を抜けたところで道が左右に分岐します。

正面に青看があり、右が佐渡金山とわかるので右手の県道463号へ。

駐車場はもちろんあります。道路沿いに複数あるので、空いているところへ。

 

なお高任神社に行くことのできる道遊坑のコースは料金900円。もう一つの宗太夫坑も同じく料金900円です。両方を見学できる「2坑道周遊コース」は1400円なので、どちらも見る予定ならこのコースがお得。

上記では見学できない坑道を見ることができる「ガイド付山師ツアー」というのもあります。大切山坑と無名異坑の2つを見学可能。ヘルメット、ライト、長靴を貸与され真っ暗な坑道を体験するという上級者向け。料金は2400円で4月~11月のみ。

他にはアイランドミラージュというMRグラス(MRはMixed Reality)を付けて道遊坑を実際に歩くというコースもあります。ダークファンタジーなストーリーらしく、アトラクション的なもののようです。料金は3000円。

神社概要

社名高任神社(たかとうじんじゃ)
通称
旧称
住所新潟県佐渡市下相川1305
祭神大島高任
社格等不明(おそらくなし)
札所等
御朱印不明(おそらくなし)
御朱印帳
駐車場あり
公式Webサイトhttp://www.sado-kinzan.com
備考

参考文献

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