杉山神社(横浜市港北区新吉田町)

杉山神社。

横浜市港北区新吉田町、第三京浜都筑ICの東に鎮座。

式内社 杉山神社の論社。

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境内

社頭

 

鳥居

 

扁額

 

社号標

 

石段

 

手水舎

 

狛犬

 

裏参道入口

 

裏参道鳥居

 

扁額

 

裏参道石段

 

裏参道手水舎

社殿

拝殿

 

扁額

 

本殿覆屋

昔、参拝時にたまたま宮司さんがいらして覆屋の中を見せていただいたことがあるのですが、社殿(祠)が三棟あります。中央が本社で、左右は配祀神だと思うのですが不明(聞いた気もしますが、もうかなり前のことなので失念…)。

境内社等

稲荷社

 

稲荷社お狐さん

 

田の神様?

 

旧中里鎮座庚申様

 

天神社

 

神楽殿?

 

カヤの木

由緒

武蔵国都筑郡郷社 杉山神社の由緒

祭神

主座 五十猛命

合祀 鎌倉権五郎景政・比野聖廟・素盞嗚尊

例祭日 十月九日

当宮の創建は不明であるが式内社(平成時代に制定された延喜式神明帳にある神社)として既にその名を記された「武蔵国六之宮杉山神社」に比定される神社の一つである。

そもそも杉山神社は安房の忌部氏によって武蔵国南部、都筑郡に祭祀され、同郡の鶴見川とその支流の早淵川流域の開拓によって広く分祀されていったとされる。

当宮は明治に至り、近在の御霊神社他を合祀し、権五郎景政・比野聖廟・素盞嗚尊を合祀し現在も本殿内に共に祀る。

社殿は権現造りであるが、本殿は三座あり、主座は五十猛命・次座は御霊大神権五郎景政である。三座目は比野聖廟・素盞嗚尊と思われるがその由緒などは不明である。

神社南側は旧字名を杉山と称した事、武蔵国総社大國魂神社の社家猿渡氏の出自がこの吉田村界隈と推測される事、地勢上などから式内社と有力視されて明治六年に都筑郡の郷社に定められ広く崇敬された。

現在の氏子区域は当地の旧字の北川(早渕)・御霊・稲坂・中里となっている。

創建時期は不詳。

境内由緒書は安房の忌部氏が武蔵国南部都筑郡に杉山神社を祭祀し、鶴見川と支流の開拓により分祀されていったとします。当社がオリジナルなのか、分祀なのかは不明。

 

続日本後紀 承和5年(838)2月庚戌(22日)条にみえる「武蔵国都筑郡枌山神社預之官幣。以霊験也」同承和15年(848)5月庚辰(22日)条にみえる「奉授武蔵国无位枌山名神従五位下」の枌山神、並びに延喜式神名帳にみえる「武蔵国都筑郡 杉山神社」の論社の一社とされています。

杉山神社の論社は多数あるのですが、当社は有力候補の一社といわれます。

その理由として、『武蔵の古社』は以下を挙げています。

  • 地域内に杉山という小名があり、この地区から吉田村が開け神社の社名もつけられた。
  • 杉山地区の旧家森家は、千年以上もの歴史を有するとの口伝があり、神社との関係も深い。
  • 森家の背後の丘陵に浅間塚という古墳があり、かなりの勢力を持った土豪が居住していた証になる。

なお『港北区史』によれば、森家は地元で「杉山さま」と呼ばれており、家名「森」の語源は鎮守の森からきているとも。

公益財団法人 大倉精神文化研究所 :: 第53回 区内の杉山神社から引用)

 

以降の由緒は不詳。

明治6年郷社列格。

 

祭神は五十猛命。

合祀神の鎌倉権五郎景政・比野聖廟・素盞嗚尊は、明治41年に合祀された村内無格社3社の祭神。

ただ、比野聖廟がどういった神なのかは調べてもわからず。

御朱印

御朱印の有無は不明。

神奈川県神社庁のサイトでは保土ケ谷区仏向町の杉山社(位置)が本務社となっています。

境内由緒書には連絡先として高田天満宮が記載されていますが、こちらも杉山社の兼務社のようです。

ただwikipediaには保土ケ谷区瀬戸ケ谷町の八幡社(位置)が本務社とあります。

アクセス

都筑ICを下りたすぐ北あたりから、第三京浜の上を渡って東へ抜ける道があります(こんなルート)。

都筑PAの北側を通りそのまま道なりに行けば、社頭そばの交差点に出ます…が表参道側には駐車場がありません。

なので、少し手前(位置)で北(左)に折れ、すぐ先(位置)で東(右)へ。

 

東(右)へ入ったところから170mほどのところ、右手に上っていく道があります

入っていくとすぐに塀に突き当たるので、右手に。すると境内に出ます。境内隅に一応駐車可能。

ただ神社周りの道は死ぬほど狭いです。

 

徒歩の場合、横浜市営地下鉄の東山田駅が最寄り。裏参道まで1kmちょっとです。

また、隣の高田駅の北にあるセブンイレブン横浜高田東3丁目店(位置)にレンタサイクルのステーションがあります。ただシェアサイクルのステーションなので、場合によっては借りられる自転車がなかったり(貸出車両の有無はリアルタイム確認可。予約はできるが有効期限30分)、電池が少ないことも(全部電動)。また70円/15分(12時間以内なら最大料金1000円)でクレカかキャリア決済等の支払いとなります(現金不可)。詳しくはHELLO CYCLINGのサイトからどうぞ。

高田駅から神社までは1.5kmほど。

神社概要

社名杉山神社(すぎやまじんじゃ)
通称
旧称
住所神奈川県横浜市港北区新吉田町4509
祭神五十猛命
合祀

鎌倉権五郎景政

比野聖廟

素盞嗚尊

社格等

式内社 武蔵国都筑郡 杉山神社

続日本後紀 承和五年(八三八)二月庚戌(廿二) 枌山神社 預之官幣

続日本後紀 承和十五年(八四八)五月庚辰(廿二) 枌山名神 従五位下

旧郷社

札所等
御朱印不明
御朱印帳
駐車場あり(?)
公式Webサイト
備考

参考文献

  • 「杉山神社」, 神社本庁教学研究所研究室編『平成「祭」データ(CD-ROM)』全国神社祭祀祭礼総合調査本庁委員会, 1995
  • 神奈川県神社庁編『神奈川県神社誌』神奈川県神社庁, 1981
  • 式内社研究会編『式内社調査報告 第十一巻 東海道6』皇學館大学出版部, 1976
  • 谷川健一編『日本の神々 神社と聖地 第十一巻 関東』白水社, 1984
  • 戸倉英太郎『杉山神社考』緑区郷土史研究会, 1978
  • 菱沼勇『菱沼勇著作集 第一巻 上(式内社の歴史地理的研究 上)』菱沼勇先生著作集刊行会, 1989(『武蔵の古社』有峰書店, 1975 の改題復刻)
  • 明治神社誌料編纂所編『府県郷社明治神社誌料 上巻』明治神社誌料編纂所, 1912(国会図書館デジタルコレクション 271-272コマ