大歳神社。
居組駅の北700mほどの場所に鎮座。
式内社 大歳神社に比定される神社。
境内
神社手前の広場
平成15年に閉校となった居組小学校の校庭です。
鳥居
社号標
手水鉢
狛犬
社殿
拝殿
扁額
本殿
境内社等
正八幡宮
覆屋内部の社殿
扁額
狛犬
石祠
猿田彦大神
猿田彦大神碑
狛犬
『式内社調査報告』によると、境内社は八幡神社、切別神社、稲荷神社、三柱神社、宇賀神社、鶴宮神社とのことですが、八幡神社以外が本殿に合祀あるいは現存のいずれかの境内社に祀られているのかは不明。
旧地
当社はかつて居組谷という地にあり、そこにあった村と一緒に永享2年(1430)頃当地に遷ったと見られています(この年の棟札が存在するらしい)。
旧地の居組谷とは現在のJR山陰本線周辺らしく、小字「居組谷」「宮ノ原」という地名が残っているといいます。
居組駅北東、山陰本線を潜るトンネル
トンネルの先
旧地はこの辺りのどこかなんでしょうが、それらしき跡や目印はありませんでした。なお、トンネルの左手周辺にはオノノウエ遺跡があり、奈良~平安期の須恵器破片が見つかっています。
遺跡の場所は下記ページの区画2の地図をご参照ください。
由緒
大歳神社
指定文化財
県指定 麒麟獅子舞 昭和49年3月22日
町指定 社叢 昭和54年3月3日
所有者・管理者 宗教法人 大歳神社
大歳神社は、貞観3年(861)の創建と伝えられており、平安時代に作成された「延喜式神名帳」にも記載されている浜坂町でも古い神社である。
毎年10月9日の例祭日には、家内安全・無病息災を願って麒麟獅子舞が奉納される。
また、神社の境内には、シイ・ツバキ・タブノキの古木を中心に、ケヤキ・ヤブニッケイ・モチノキ・ヤマザクラ・ヒメユズリハなどの貴重な樹木が多く茂っている。
創建は社伝によれば貞観3年(861)。
『古史伝』に「此は国史に貞観十三年四月三日但馬国大歳神授従五位下とあり」とありますが三代実録に該当の記述は見当たりません。同日条に石見国大歳神社が従五位下を授けられている記述があるためこの誤認と思われます。
『但馬神社系譜伝』は神武天皇の御世に鎮座とします。
延喜式神名帳の「但馬国二方郡 大歳神社」に比定されています。
永享2年(1430)頃(?)、居組谷から当地に遷座。
寛文8年(1668)豊岡藩主京極伊勢守が参拝。
延宝年間(1673~81)藩主京極氏神田六畝寄進。
棟札によれば江戸時代に社殿の建立、修繕が複数回行われた様子。
明治6年村社列格、大正13年県社昇格。
御朱印
御朱印の有無は不明。
アクセス
JR居組駅から1km弱。電車の本数は一時間に一本程度ですが、神社にお参りし旧地に行き、それぞれで写真を撮って帰ってくるとちょうどいいくらいかも。
車なら新温泉浜坂ICを右手に降りて、1kmほど先の踏切手前で左折。
7kmほど走ると左手に山陰近畿道の居組IC入口がありますが、入らず直進。
IC入口のすぐ先(位置)で左折すると、居組小学校の校庭があります。
あるいは鳥取方面から国道178号や山陰近畿道(浦富~東浜が未通)を通って居組ICで降り、あとは上記と同様に。
駐車場はありません(現社地、旧社地共)。
神社概要
社名 | 大歳神社(おおとしじんじゃ) |
---|---|
通称 | – |
旧称 | – |
住所 | 兵庫県美方郡新温泉町居組615 |
祭神 | 大年神 |
配祀 | 御年神 若年神 |
社格等 | 式内社 但馬国二方郡 大歳神社 旧県社 |
札所等 | – |
御朱印 | 不明 |
御朱印帳 | – |
駐車場 | なし |
公式Webサイト | – |
備考 | かつては現社地から南の山陰本線周辺に鎮座 |
参考文献
- 「居組村」, 『日本歴史地名大系』(データベース「JapanKnowledge」)
- 「大歳神社」, 神社本庁教学研究所研究室編『平成「祭」データ(CD-ROM)』全国神社祭祀祭礼総合調査本庁委員会, 1995
- 式内社研究会編『式内社調査報告 第十九巻 山陰道2』皇學館大学出版部, 1984