小野神社。
高知大学岡豊キャンパスの北、南国市岡豊町小蓮の岡の上に鎮座。
式内社 小野神社に比定される神社。
境内
社頭
鳥居
扁額
狛犬
手水鉢?
参道石段
二の鳥居
この先は木に覆われていて、昼でも薄暗いです。
三の鳥居
社殿
拝殿
本殿
境内社
社殿右手の境内社
社殿左手の境内社
境内社は若宮神社と佐波為神社があるそうですが、どちらがどちらかはわかりませんでした。若宮神社の方が若干社殿が大きいようなので、右が若宮神社、左が佐波為神社かも。
若宮神社は豊岡大明神の末社との伝えがあるそうですが、後述のように小野神社を若宮とした資料もあります。
佐波為神社には経緯等不明ですが野槌神社が合祀されています。
参道脇の境内社
由緒
創建時期は不詳。
社名については、小野氏が祖先神として天足彦国押人命を祭ったことによるとされていますが、地名に由来するという説もあるようです。
延喜式神名帳にみえる「土佐国長岡郡 小野神社」は当社に比定されています。
時期不明ですが豊岡大明神(豊岡上天神とも。式内社 豊岡上天神社の分祀?詳細不明)が合祀されたそうです。これまた時期不明ですが豊岡大明神の社が小野神社と並立して建てられると、そちらの方が有名になってしまい、小野神社といえば豊岡大明神のことだと思われたり、両社が同一の神社と考えられたりということもあり、しまいには勧請元?である式内社の豊岡上天神社(南国市岡豊町常通寺島鎮座)との間に争いまで生じたそうです。
『南路志』は小野神社を「若宮 本社脇」として豊岡大明神を本社扱いしており、『皆山集』によれば小野神社の御神体さえ豊岡大明神の方に納められていたといいます。
豊岡大明神は門丸様といわれ、「門丸様」と伝えられる石を使用した祈雨の神事があったという伝承があります。この雨乞いを行うと必ず降雨があったものの、変事も起こるために廃止されたのだそう。
現在境内にこの豊岡大明神はなく、祭神も天足彦国押人命の一柱。表に出ていないだけで本社に合祀されているのでしょうか。
当地は中世に小野城があったそうで、長宗我部元親の二男親和が讃岐の香川家衰退により帰国した際に小野古城を与えられたとのこと。ただ、現地に城の名残は見当たりませんでした(少なくとも素人目にはわからない状態)。
なお、東方約700mの所に土佐三大古墳の一つ、小蓮古墳があります(位置)。他にも周辺に古墳が散在している模様。
当社との関係もあるように思えますが、いかに。
御朱印
御朱印の有無は不明。
社務所等はないため、通常は無人だと思われます。
アクセス
県道384号の高知大学付近の十字路、角にローソンがあるところ(位置)を北へ行くと左手に鳥居が見えます。
駐車場はありません。前の道は狭い生活道路ですので、少し離れた邪魔にならない場所に停めました。
神社概要
社名 | 小野神社(おのじんじゃ) |
---|---|
通称 | 豊岡様(とよかさま) |
旧称 | 豊岡大明神 小野古城大明神 |
住所 | 高知県南国市岡豊町小蓮1189 |
祭神 | 天足彦国押人命 |
社格等 | 式内社 土佐国長岡郡 小野神社 旧村社 |
札所等 | – |
御朱印 | 不明 |
御朱印帳 | – |
駐車場 | なし |
公式Webサイト | – |
備考 | 東約700mの所に小蓮古墳(土佐三大古墳の一つ) |
参考文献
- 「小野神社」, 『日本歴史地名大系』(データベース「JapanKnowledge」)
- 「小野神社」, 神社本庁教学研究所研究室編『平成「祭」データ(CD-ROM)』全国神社祭祀祭礼総合調査本庁委員会, 1995
- 式内社研究会編『式内社調査報告 第二十三巻 南海道』皇學館大学出版部, 1987