深渕神社(香南市野市町西野)

深渕神社。

香南市野市町西野、物部川の東500m強の所に鎮座。

式内社 深淵神社に比定される神社。

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境内

社頭

 

鳥居

 

狛犬

 

二の鳥居

 

境内西側を流れる十善寺溝(水路)

 

野中兼山遺構 十善寺溝

上流にある三又は正保元年(一六四四)に完成した分水施設で、この十善寺溝はその主要支線遺構として深渕西町・西中筋・北地北面を灌漑する貴重な土木遺産である。

社殿

拝殿

 

扁額

 

本殿覆屋

中は見えず。

由緒

境内案内板

深渕神社

延喜式社。祭神は、深渕水夜禮花命(ふかぶちみずやればなのみこと)。

水神として元原部島にあり十善寺を経て明治二十五年現在地に遷宮、深渕郷の総鎖守で明治十二年県社に昇格した。

従五位上。

創建年代は不詳。

『明治神社誌料』によれば、古老の伝えとして、孝安天皇31年、神勅によって奉斎したとあります。

おそらく同じ伝えだと思われますが、『香美郡町村誌』には「人皇六代孝安天皇三十一年神勅アリテ曰、我此ニ居ル事久シ、我ハ深淵ノ水夜礼花命ナリト言畢テ御身ヲ隠サレシヨリ、万民深淵ノ神ト奉称シテ此時ヨリ深淵郷ト神号ニ依テ改称スト」という口伝が収められているといいます(『日本歴史地名大系』による)。

深渕郷の名は、和名抄にみえています。

 

社伝には貞観12年(870)3月5日に従五位下、元慶3年(879)9月27日に従五位上を授けられたとあります。この条件に合致するのは土佐国の大谷神のみ。あるいは当社を大谷神とする説があるのかもしれません。

また、延喜式神名帳にみえる「式内社 土佐国香美郡 深淵神社」に比定されています。

 

元来の社地は『式内社調査報告』によれば「現在、人家のある深渕集落の西方で、現神社の西北にあたる物部川東岸の川岸に近い官有地のところ」だそう。その地は原部島といい、後に深渕に改称されたとのこと。

 

寛永年間(1624~45)に、開拓の結果河道に変化が起き、河川が合流したことにより洪水が発生、境内は崩壊。社地が川底に沈み、側に小祠が建てられます。

その後、寛文年間(1661~73)に十禅寺(十禅師・十善寺・十善士とも)に遷座します(洪水時に神社が十禅寺に流れ着いたからとも)。十禅寺は物部川橋の東詰付近の土地です。

 

明治5年郷社列格、同12年県社列格。

 

明治25年、またも洪水に遭い十善寺の社地が崩壊したため、翌26年に現在地に遷座。

二度も洪水被害にあってしまったので、少し川から離れたのでしょうか。

 

祭神は深淵水夜禮花命。古事記に須佐之男命の曾孫として記される神。

旧地について

由緒項にて述べた通り、当社は洪水被害により二度の移転がなされています。

最初の鎮座地は「現神社の西北にあたる物部川東岸の川岸に近い官有地のところ」らしいのですが、よくわかりません。のいちふれあい広場(位置はアクセス項に記載)のあたりでしょうか。

 

のいちふれあい広場のすぐ東(位置)に伊気神社という祠があります。

 

伊気神社

最初の社地が川底に沈んだ後、側に小祠を建てたとされますが、仮にのいちふれあい広場の辺りが最初の鎮座地だとすれば、この社がその小祠に当たりそうな気もしますが…

 

当初の鎮座地が寛永期に洪水で沈み、寛文期に十禅寺に遷座しますが、明治25年にまたも洪水により社地崩壊し現在地に遷ります。

 

十禅寺の社地が崩壊した洪水の後、溝と堰が改築され、記念碑が建てられています(位置)。

 

やや藪に埋もれ気味ですが…

 

下井溝改築記念碑

 

下井堰竣工記念石板

 

下井溝改築記念碑 下井堰竣工記念石板

下井溝改築記念碑 町史跡

明治二十五年七月二十三日、物部川大洪水のため、深渕神社の社地はじめ下井溝が一〇二門崩壊流失。毎日三百余人役と三十日をかけて復旧した。

下井堰竣工記念石板 有形文化財

大正十四年修築完成し、翌年二月関係役員管理者島内米蔵ほか十六人の氏名が刻まれている。昭和四十一年廃棄、のち川中より収容した。

 

十禅寺鎮座地の社地はおそらくこの周辺ではないかとは思うのですが、それらしき痕跡などは見えず不明。

『式内社調査報告』によれば、十禅寺の北方に小社があり、十禅寺鎮座時の深渕神社と関係があるのではないかと言われているらしいのですが、見つからず(現存するのかも不明)。

 

物部川

御朱印

御朱印の有無は不明。

アクセス

国道55号、あるいは県道364号で物部川を渡り、北に進んだ場所。

駐車場はありません。

神社の西、川沿いに野市ふれあい広場という野球場とかを含んだ広場があり、そこに駐車場があるのでお借りするのがよさそうです。

 

野市ふれあい広場はここ(位置)。

神社概要

社名 深渕神社(ふかぶちじんじゃ)
通称 –
旧称

深渕権現

十善神権現

十禅師深渕権現

十善士権現社

十禅師権現

住所 高知県香南市野市町西野1202
祭神 深淵水夜禮花命
社格等

式内社 土佐国香美郡 深淵神社

日本三代実録 貞観十二年三月五日丁巳 大谷神 従五位下(?)

日本三代実録 元慶三年九月廿七日甲寅 大谷神 従五位上(?)

旧県社

札所等 –
御朱印 不明
御朱印帳 –
駐車場 なし(神社の西、物部川沿いの野市ふれあい広場に駐車場あり)
公式Webサイト –
備考 –

参考文献

  • 「深淵神社」, 『日本歴史地名大系』(データベース「JapanKnowledge」)
  • 「深渕神社」, 神社本庁教学研究所研究室編『平成「祭」データ(CD-ROM)』全国神社祭祀祭礼総合調査本庁委員会, 1995
  • 教部省編『特選神名牒』磯部甲陽堂, 1925(国会図書館デジタルコレクション 440コマ)
  • 式内社研究会編『式内社調査報告 第二十三巻 南海道』皇學館大学出版部, 1987
  • 谷秦山『土佐国式社考』(佐伯有義編『神祇全書 第一輯』思文閣, 復刻版, 1971.所収)
  • 明治神社誌料編纂所編『府県郷社明治神社誌料 下巻』明治神社誌料編纂所, 1912(国会図書館デジタルコレクション 404コマ)
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