賀茂那備神社。
島後の南、海辺の集落、加茂に鎮座。
式内社 賀茂那備神社に比定される神社。
境内
鳥居
額束の葵紋
狛犬
神門
手水舎
社殿
拝殿
扁額
本殿
境内社等
祠や玉垣?の残骸
神社の南東すぐの場所にある、玉垣に囲われた空間
大きな松が一本立っているのですが、御神木でしょうか。
昔、都を切り開き、鴨川のほとりに住んでおられた別雷神は、次の行き先を決めるのに、葵の葉を結んだ矢を射放った。
その矢を追って、川を越え、野を越え、ついに若狭の港から船で追い、島にたどり着いた。
入り江に近づくと、かたわらの断崖絶壁にまぎれもなく、葵の葉を結んだ矢が突き刺さっていた。
島の名は隠岐であった。そこでその湾に加茂の名をつけ、別雷神は、加茂の地域を開発し、人々の暮らしを導き、住みよい村落を作った。
後に加茂那備神社に祭られ、今も、その矢の立った岩を「的の前」と呼んでいる。
的の前と言われる岩がどこなのかはわかりませんでした…(上の玉垣に囲われた場所?)
由緒
寛保2年(1742)の『賀茂大明神伝記』によれば、創建は孝謙天皇の御宇、天平年間(729~749)。
玉安姫が隠岐に入り、当地に造営し、長く給仕したとされます。
また、「隠岐賀茂大明神則山城国賀茂別雷皇大神宮同徳一致之神也」とあり、賀茂別雷神社の分霊とされているようです。
延喜式神名帳にみえる「隠岐国穏地郡 賀茂那備神社」は当社に比定されています。
明治5年村社列格。
合祀の素盞鳴尊については、往古宇津宮という所に鎮座しており、それを合祀したとのこと。
御朱印
御朱印の有無は不明。
アクセス
西郷港から国道485号を西に向かい、玉若酢命神社の南(位置)で県道44号へ。
3.5kmほど先(位置)で左折。200mほど先の分岐を右に進み、道なりに行けば神社前へ。
鳥居脇に駐車スペースあり。
神社概要
社名 | 賀茂那備神社(かもなびじんじゃ) |
---|---|
通称 | – |
旧称 | 加茂大明神 鴨大明神 |
住所 | 島根県隠岐郡隠岐の島町加茂342 |
祭神 | 別雷神 |
配祀 | 素盞鳴尊 玉安姫命 |
社格等 | 式内社 隠岐国穏地郡 賀茂那備神社 旧村社 |
札所等 | – |
御朱印 | 不明 |
御朱印帳 | – |
駐車場 | あり |
公式Webサイト | – |
備考 | – |
参考文献
- 「加茂村」, 『日本歴史地名大系』(データベース「JapanKnowledge」)
- 「賀茂那備神社」, 神社本庁教学研究所研究室編『平成「祭」データ(CD-ROM)』全国神社祭祀祭礼総合調査本庁委員会, 1995
- 式内社研究会編『式内社調査報告 第二十一巻 山陰道4』皇學館大学出版部, 1983