建神社。
穴吹駅の北1.2kmほど、拝原交差点の北西そばに鎮座。
式内社 弥都波能売神社および建神社の論社。
境内
社頭
石碑
下の方は天王坂建設記念?と書いてあるように見えますが…
鳥居
嘉永五年の建立。
扁額には「天王宮」
石段
石段途中の狛犬
社殿手前の狛犬
石段上ではなくて崖に面して立っていますが、社殿の位置の関係なのか…
灯篭
派手というかなんというか。
社殿
拝殿
本殿
境内社
境内社
石段下、坂の脇の祠
参道脇の碑
奉供養庚申~と彫られています
由緒
創建時期、由緒不詳。
藩政末期に社地から古鏡二面が出土、その一面に「奉建神社貞永元年八月吉辰」の銘があったと伝えられ、延喜式神名帳にみえる「阿波国美馬郡 建神社」の論社になっています。
しかしこの古鏡は現在所在不明で、『特選神名牒』ではこれを疑問視しています(同書は半田の竹権現=半田町逢坂の建神社を式内社とする説をとる)。
また、同じく延喜式神名帳にみえる「阿波国美馬郡 弥都波能売神社」の論社ともなっています。
これについて、『式内社の研究』に次のようにあります。
式内社の研究
拝西の西端で脇町への道の下に清泉が湧いている。これに臨んで道の北側に天王祠があったがこの祠が式内弥都波能売神社に違いない。(中略)今は民家の下となっているがまことに清冽で且つ豊富である。土地の人はこの水を「水神さん」と呼んでいる。社はもとこの上(道の上)―今の鳥居の所にあったが明治40年頃北の台地に上って建神社と称している。地名辞書に拝原に竜王の祠ありとしているがそれはこの式社を指しているらしい。
ただし、当社移転の記録は他に見えません。
祭神は建速須佐之男命。かつては牛頭天王を祀っていたというので、明治になって建速須佐之男命としたのだと思われます。
御朱印
御朱印の有無は不明。
アクセス
県道12号の拝原交差点すぐ西に鳥居が立っています。その右手から上る車道があります(位置)。
少し上ってカーブした先に境内に入る道があります(位置)。
境内側から
大分狭くて横の壁に擦りそうで怖いです。近隣のお店で買い物して駐車場お借りする方がよいかも。
神社概要
社名 | 建神社(たてじんじゃ) |
---|---|
通称 | 天王宮 |
旧称 | 牛頭天王 |
住所 | 徳島県美馬市脇町大字猪尻建神社下南1 |
祭神 | 建速須佐之男命 |
社格等 | 式内社 阿波国美馬郡 建神社 式内社 阿波国美馬郡 弥都波能売神社 旧村社 |
札所等 | – |
御朱印 | 不明 |
御朱印帳 | – |
駐車場 | なし(境内駐車可) |
公式Webサイト | – |
参考文献
- 「脇町」, 『日本歴史地名大系』(データベース「JapanKnowledge」)
- 「建神社」, 神社本庁教学研究所研究室編『平成「祭」データ(CD-ROM)』全国神社祭祀祭礼総合調査本庁委員会, 1995
- 式内社研究会編『式内社調査報告 第二十三巻 南海道』皇學館大学出版部, 1987
- 徳島県神社庁教化委員会編『改訂 徳島県神社誌』徳島県神社庁, 2019