剱緒神社。
高山市国府町三川に鎮座。
日本三代実録 貞観17年(875)12月5日甲寅条ならびに元慶元年(877)閏2月26日戊戌条に見える釼緒神に比定される神社。
境内
社前を流れる小八賀川に架かる橋
社殿は橋の方を向いており、表参道に見えるのですがこちら側に鳥居はなく、境内北側にあります。
鳥居
社号標
手水舎
狛犬
社殿
拝殿
扁額
本殿
境内社等
社殿左手、廻廊で繋がっている境内社
境内社の手前にあるこちらはなんでしょう
剣緒古墳
被葬者については、熱田神宮より神霊(剱緒)捧持した神官とする説があります。
築造年代は六世紀後葉と推定される。横穴式石室の円墳で、墳丘の直径は約十七メートル、高さ約三、五メートルである。土器や直刀など多くの副葬品が出土しており、神社の宝物となっている。
古墳近くにある注連縄の巻かれた岩
由緒
創建時期は不詳ですが、『飛騨国十八社考』によると飛騨国造が尾張国造建稲種命から神剣の組紐を乞得て霊代としたことに始まるとされます(組紐は所在不明の模様)。
三代実録 貞観17年(875)12月5日甲寅条に見える「飛騨国正六位上…釼緒神…従五位下」および、同書元慶元年(877)閏2月26日戊戌条に見える「飛騨国…釼緒神…従五位下」の釼緒神は当社に比定されています(二回同位授与は誤記か)。
江戸時代には劔権現と称していたようです。
近代社格は村社。
昭和4年に村社白山神社を、昭和8年に村社縣神社を合祀。
祭神は日本武尊。
由緒に建稲種命が現れること、そして「剣」の繋がりからでしょうか。
御朱印
御朱印の有無は不明。
アクセス
高山市中心部から国道472号を北上。冬頭町交差点(位置)で右折し県道89号に入り、さらに3kmほど北上。下切町交差点(位置)で右折。
1kmちょっと行くと左手に赤い橋が見えてくる(位置)ので、それを渡ると神社。
橋を渡って左手に行くと、境内に入れる場所があります。鳥居と社号標の間の隅っこ辺りに駐車するのがよろしいかと。
神社概要
社名 | 剱緒神社(たちがおじんじゃ) |
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通称 | つるぎおじんじゃ |
旧称 | 劔権現 |
住所 | 岐阜県高山市国府町三川1838 |
祭神 | 日本武尊 |
配祀 | 白山比咩神 県大神 |
社格等 | 日本三代実録 貞観十七年十二月五日甲寅 釼緒神 従五位下 日本三代実録 元慶元年閏二月廿六日戊戌 釼緒神 従五位下 旧村社 |
札所等 | – |
御朱印 | 不明 |
御朱印帳 | – |
駐車場 | なし(境内駐車可) |
公式Webサイト | – |
備考 | – |
参考文献
- 「三川村」, 『日本歴史地名大系』(データベース「JapanKnowledge」)
- 「剱緒神社」, 神社本庁教学研究所研究室編『平成「祭」データ(CD-ROM)』全国神社祭祀祭礼総合調査本庁委員会, 1995