住吉神社(静岡市葵区一番町)

住吉神社。

静岡市葵区一番町、国道362号から1本北の通りに面して鎮座。

式内社 中津神社の論社。

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境内

鳥居

 

扁額

 

社号標

昭和40年まで中津神社を称していたので、その社号になっています。

 

手水舎

社殿

拝殿

参道左手が駐車場になっており、社殿すぐ手前まで車が…

 

社殿後方

内側に本殿があるのでしょうか…

由緒

社伝によれば天平神護元年(765)3月の創建。

延喜式神名帳にみえる「駿河国安倍郡 中津神社」に当社をあてる説があります。

 

『平成祭データ』には「駿河国風土記によれば安倍、藁科川の中州に鎮座されていたとある」とありますが、この駿河国風土記がどの書を指すのかは不明(駿河国風土記逸文に中津神社の記述は見えず、惣国風土記や新風土記にも上記記述はない)。

『駿河国式社備考』に「上古は安倍川、元志豆機川と云ふ、東に流れ、西に藁科川流れ、此地は其二流れの溝合の地なれば、中津とは称し」とあります。

かつては安倍川の流路が現在とは異なり、藁科川とは合流しないまま海に注いでいたらしく、家康が薩摩土手を築き流路を変えたといいます。今の葵区安東・安西は安倍川の東西を指すとも言われるので、昔の当地は中州だったのかもしれません(元から当地に鎮座していたかは不明ですが)。

 

江戸期には住吉大明神として称されていました。

『式内社調査報告』は「中津神社の境内に住吉神社が祀られ、住吉神社の発展につれて、中津神社は衰微してしまい、住吉神社が式内社の中津神社と見なされるようになった」と推測していますが、中津神社そのものがいつの間にか住吉神社になったという可能性もあるかと思います。

 

明治8年村社列格。

一時期は中津神社と称していましたが(少なくとも昭和16年の『静岡県神社志』には中津神社として掲載されており、昭和27年には宗教法人中津神社として登記している)、昭和40年に住吉神社に改称。

 

現祭神は表筒男命、中筒男命、底筒男命の住吉三神。『静岡県神社志』によれば相殿に白髭大神の御神体を祀るとあります。

『神名帳考証』は中津島姫命(市杵島姫命)とします。

御朱印

御朱印の有無は不明。

アクセス

静岡駅北口から西に1.5kmほど。徒歩20分くらい?

駐車場はないので、車の場合は近くのコインパーキングに停める必要があります。都市部なのでパーキング自体は多数あります。100円/30分のところがいいかなと思いますが。

神社概要

社名住吉神社(すみよしじんじゃ)
通称
旧称

中津神社

住吉大明神

住所静岡県静岡市葵区一番町25
祭神

表筒男命

中筒男命

底筒男命

現祭神

中津島姫命

『神名帳考証』
社格等

式内社 駿河国安倍郡 中津神社

旧村社

札所等
御朱印不明
御朱印帳
駐車場なし
公式Webサイト
備考

参考文献

  • 「住吉神社」, 神社本庁教学研究所研究室編『平成「祭」データ(CD-ROM)』全国神社祭祀祭礼総合調査本庁委員会, 1995
  • 教部省編『特選神名牒』磯部甲陽堂, 1925(国会図書館デジタルコレクション 184コマ
  • 式内社研究会編『式内社調査報告 第九巻 東海道4』皇學館大学出版部, 1988
  • 静岡県郷土研究協会『静岡県神社志』静岡県郷土研究協会, 1941
  • 中村高平『駿河志料 第3編』静岡郷土研究会, 1930, p.95-96(国会図書館デジタルコレクション 129コマ
  • 中村高平『駿河国式社備考』(佐伯有義編『神祇全書 第四輯』思文閣, 復刻版, 1971.所収)