湊口神社。
南あわじ市湊里に鎮座。
式内社 湊口神社に比定される神社。
境内
社頭
鳥居
扁額
社号標
手水舎
随神門
狛犬
社殿
拝殿
扁額
幣殿
本殿
境内社等
社殿右手に鳥居
扁額は「天照皇大御神社」
天照皇大神社
稲荷神社
仲哀天皇社
仁徳天皇社
玉依姫命社
座倉(直会殿)。例祭に「座(直会)」を行う建物。
当社の神饌田では古代米が栽培されており、授与品となっています。
本品は七種の古代米を当宮の神饌田で栽培し奉製した稲穂の縁起物です。本品名は古代日本の美称である豊葦原千五百秋瑞穂国から、そして当宮の御祭神・速秋津比古神速秋津比賣神の神名から名付けました。豊かな稲穂が永遠に稔る願いと共に皆様の弥栄を心からご祈念申し上げます。
ご家庭では神棚や床間・玄関等また商店や職場にお飾り頂ければ幸いです。
社殿周囲に鎮守の森。
神社公式サイトによれば、瀕死の状態から復活を遂げた「蘇生の榊」があるということです。
由緒
創建時期は不詳。
当地の海人部による創建と伝えられています。
かつては現社地の北北西450m程の、現在「沖の荒神」いう祠がある場所あたりに鎮座していたとされます。
しかし、眼下往来の船が神慮に触れ度々難破したため、大明神の地(現在の湊小学校の校庭)に遷座。遷座時期は不明ですが、源平の戦い(1180~85)頃はまだ沖の荒神の地にあったようです。
三代実録貞観元年(859)12月14日乙未条に「授…淡路国正六位上湊口神従五位下」とみえるのが正史の初見。
元慶8年(884)9月21日戊寅条にも「授…淡路国従五位下湊口神…従五位上」とみえます。
延喜式神名帳に「淡路国三原郡 湊口神社」とあり、これは当社に比定されています。
天慶2年(939)に藤原純友の乱が発生、同3年(940)2月に軍勢が湊(当社周辺)から上陸し、国府を襲撃。同年8月には讃岐が襲撃され、この時敗北した藤原国風は淡路に逃れ、当社に海賊平定を祈願。
天慶3年(940)に正四位下を授けられたことが『長寛勘文』にみえます。承平5年(935)に海賊の事について祈願したためだとのこと。日本歴史地名大系は「海賊の事は藤原純友の乱をいうのであろう」とします。しかし祈願時点ではまだ乱は発生していないので別の海賊に関することではないかと思うのですが…
鎌倉時代には衰退していたようで『淡路国大田文』にはその名はみえません。
その後八幡神社(現社地に元来鎮座していた神社)が隆盛し、万治2年(1695)に八幡神社の社殿再興。
湊口・八幡両社は同じ氏子により祀られていたようです。
明治6年郷社列格。
明治期に湊口神社が八幡神社の境内に移転、両社は合祀されます。
移転時期について、式内社調査報告は明治初めとしますが、神社公式サイトの由緒では明治39年神社合祀令を受けての移転合祀とします。
式内社調査報告が引いている『明治二十八年訓令第廿號調査寺社取調書村控』に「郷社湊口神社祭神として速秋津比古神・速秋津比賣神二坐、合祀村社八幡神社祭神應神天皇」とあるので、明治28年の時点では湊口神社は当地に遷っており、二社が並立していたのではないかと思います。
またやはり同書が引く『郷社湊口神社由緒取調書』(明治39年)に祭神は右の二座(速秋津比古神・速秋津比賣神)と相殿應神天皇とあるので、明治39年は二社が並立から完全に合祀された年なのではないでしょうか。
祭神は神社公式サイトによると速秋津比古神、速秋津比売神、応神天皇。
兵庫県神社庁のサイトによると主神が速秋津比古神、配祀神が速秋津比売神、誉田別命、萱野姫命。
『平成祭データ』によると速秋津比売命、誉田別命。
社名の読みは神社公式や兵庫県神社庁では「みなとぐち」。
『平成祭データ』では「みなくち」。
『日本歴史地名大系』では「みなとくち」。
御朱印
御朱印はあります。
社務所で拝受可。
宮司さんが常駐されているかはわからないので、事前連絡が無難かと思います。
アクセス
西淡三原ICを降り、県道31号を北へ。
2kmほど先の湊交差点を左折(南に入る)、450mほど先の湊小学校下交差点を左折(南に入る)。
300mほど先で左折(東へ)、次の角を右(南)へ。
100mほど行くと右手に神社。鳥居手前に境内に入る道があります。境内に駐車可。
神社概要
社名 | 湊口神社(みなとぐちじんじゃ) |
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別称 | 秋津之宮 明神さん 八幡さん |
住所 | 兵庫県南あわじ市湊里1287 |
祭神 | 速秋津比古神 速秋津比売神 応神天皇 |
社格等 | 式内社 淡路国三原郡 湊口神社 日本三代実録 貞観元年(859)十二月十四日乙未 湊口神 従五位下 日本三代実録 元慶八年(884)九月廿一日戊寅 湊口神 従五位上 旧郷社(湊口神社) 旧村社(八幡神社) |
御朱印 | あり |
駐車場 | あり |
公式Webサイト | https://minatoguchijinja.or.jp/ |