葛木咩神社〔旧地〕(高知市布師田)

葛木咩神社旧地。

高知市布師田、岡豊高校の西に残る、式内社 葛木咩神社に比定される神社の旧鎮座地。

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境内

社頭

 

狛犬

吽形の方は倒れ、草に埋もれています

 

石柱?

 

社殿があったと思われる場所は木に覆われています

 

真夏だったせいもあってか、完全に藪と化しており中を覗くこともできませんでした

 

境内側から参道

由緒

創建時期は不詳。

 

延喜式神名帳にみえる「土佐国土佐郡 葛木咩神社」に比定される神社の旧鎮座地。

葛木咩神社は昭和47年に葛木男神社に合祀されており、当地はその跡地となります。

 

元はここより少し西の下附に葛木男神社と共に鎮座していたとされます。

その後時期不明ですが二社は分祀。

『土佐国式社考』に「高結社南田中有葛木社蓋此也」(高結社=葛木男神社、葛木社=葛木咩神社)とあり、当社は田の中に鎮座していたようです。

 

明治5年、村社列格。

昭和47年、葛木男神社に合祀。

 

 

祭神については葛木男神社に対応する形で、旧来2説あります。

  1. 葛城襲津妃神
  2. 高魂命の妃

葛城襲津妃神(葛城襲津彦命の妃)説の方が有力であるようです。

 

これらとは別に、『史学雑誌』第55巻第7号『土佐国風土記逸文の発見』にて紹介されている『吉田家蔵某書断簡「雅事問答」』にて言及されている土佐国風土記の内容から、浄川媛命=葛木咩神を祭神とする説も出てきています。

他の史料には見えない神名であり、詳細は不明。

御朱印

合祀先の葛木男神社にはないので、ないでしょう。

アクセス

高知市中心部から国道195号(バイパスのあけぼの街道)を東に向かい、高知市と南国市の境目にある交差点(位置)から南に入るとすぐに社域が見えます。

しかし社地周囲は非常に狭い農道で(田んぼの畦道みたいな道なので脱輪の危険あり、入っていかない方がいい)、駐車できるスペースもありません。

どこかに車を置いてくる必要がありますが、この辺りにはコインパーキングなどはなく、国道と細い道ばかりなので難しいところです。

神社概要

社名葛木咩神社(かつらぎひめじんじゃ)
通称
旧称

木船大明神

葛城木船大明神

住所高知県高知市布師田
祭神葛城襲津妃神合祀前祭神

高魂命の妃

『土佐国式社考』

浄川媛命

『土佐国風土記(逸文)』
社格等

式内社 土佐国土佐郡 葛木咩神社

旧村社

札所等
御朱印不明
御朱印帳
駐車場なし
公式Webサイト
備考昭和47年に葛木男神社に合祀

参考文献

  • 「葛木男神社」, 『日本歴史地名大系』(データベース「JapanKnowledge」)
  • 「葛木男神社」, 神社本庁教学研究所研究室編『平成「祭」データ(CD-ROM)』全国神社祭祀祭礼総合調査本庁委員会, 1995
  • 式内社研究会編『式内社調査報告 第二十三巻 南海道』皇學館大学出版部, 1987