賀茂神社(淡路市生穂)

賀茂神社。

淡路市生穂に鎮座。

式内社 賀茂神社の論社。

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境内

鳥居

 

社号標

 

手水舎

 

注連柱

 

狛犬

社殿

拝殿

 

扁額

 

祓戸殿

 

本殿

境内社等

片岡社

 

片岡社

お祀りしているのは賀茂神社の祭神賀茂別雷神の母君である玉依比売命。「縁結びの神様」として古来より知られており、京都上賀茂神社の片岡社を度々お参りしていた紫式部はこんな和歌を詠んでいる。

ほととぎす 声まつほどは 片岡の もりのしづくに 立ちやぬれまし

「和歌の意味」ホトトギス(愛しい人)の声をまちわびる間、片岡社の木の下で、朝露に濡れていましょう。

 

天照社

 

天照社

お祀りしているのは日本神話に登場する天照大御神。

太陽を神格化した神で太陽、光、慈愛、真実、秩序を象徴する最も尊い神。

天皇家の祖先神(皇祖神)であり、日本国民の総氏神として伊勢神宮(内宮)に祀られている。

『日本書紀』では女性と読み取れる記述が多いことから、古来より女神とされている。

 

叶石

 

蓮池

 

金刀比羅宮鳥居

 

金刀比羅宮

 

狛犬

 

金刀比羅宮裏手の祠

 

絵馬殿

 

国学塾 養徳学館址

雨乞山(奥の院)

参拝時は知らなかったのですが、当社北東に奥の院にあたる雨乞山があります。

山頂には貴船の神と愛宕の神が祀られ、巨岩が多数あるようです(雨乞い祈願が行われる前から磐座信仰があったらしい)。

麓に駐車場もあり(下記神社サイトの地図参照)、10分程度で登れるようです。

雨乞山|兵庫県淡路市生穂鎮座 賀茂神社

由緒

賀茂神社由緒略記

賀茂神社の創立は正確な記録が残されていないが、京都上賀茂神社々記に欽明天皇の時代(西暦五三八年)六十余国に賀茂神田(庄園)を置いたとあり、淡路国生穂佐野庄がその一所で、そのときから氏神として祀られてきた。約千五百年前と推断される。

のち賀茂神(雷神)と併せ春日神(智神)貴船神(水神)白鬚神(土神)が祀られたことから四社明神ともいわれ「しらひげさん」とよばれて地元はもとより淡路島内外から親しまれ厚く信仰されてきた。

安政四年(西暦一八五八年)藩主蜂須賀斎昌公所領巡回のおり当社由緒を調べ「今までは四社明神と稱してきたが以後賀茂神社と唱へ国内繁栄の大社とする」と沙汰された。のちに蜂須賀茂詔侯から「賀茂神社」の染筆掛字を下賜された。

明治以降昭和二十年まで津名郡郷社であった。今は正式には宗教法人賀茂神社で生穂佐野地区の氏神である。

現在の社殿は明治二十二年津名郡内の氏子の醵金により造営された。

祭日行事
一月一日歳旦祭
二月三日節分祭 人形祓
二月四日立春厄除祭 餅まき
二月十九日祈年祭 的矢
四月十九日(日曜日に繰上げ斎行)例祭(大祭) 壇尻祭 日本桜草展
七月十八日茅輪くぐり
十一月二十三日新嘗祭 古典菊花展

創建時期は不詳ですが、山城の上賀茂社(賀茂別雷社)の社記に、第29代欽明天皇の御代(538)に賀茂神田(荘園)を六十余国に置いたとの記録があり、そのうちの一つ淡路国佐野生穂庄が当地で、当社はそ頃勧請されたといわれます。

神祇志料はこれを現・洲本市上加茂の賀茂神社にあてていますが、『兵庫県神社誌』や『式内社調査報告』はそれを地理的に無理のある説としています。また平安後期に著された『中右記』の保安元年(1120)4月6日条に、国司らが神宝を投棄、神殿を破損するなど乱暴を働き、それに関する上訴が上賀茂社別当から朝廷に対して為された旨の記述があり、当地が上賀茂社の領地であったことがわかることからも、上掲の経緯で勧請されたのは当社であると見てよいかと思われます。

 

延喜式神名帳にとみえる「淡路国津名郡 賀茂神社」について、『明治神社誌料』では当社に比定しています。

ただし他の資料で当社を式内社に比定するものはなく、由緒でも触れられていません。

 

その後時期不明ですが、賀茂神(雷神)と併せて春日神(智神)、貴船神(水神)、白鬚神(土神)を祀るようになり、「四社明神」「しらひげさん」と称されるように。

安政4年(1858)、阿波藩主蜂須賀斎昌が所領巡回の際に由緒を調べ、賀茂神社を号するよう指示。

また蜂須賀茂韶が「賀茂神社」の染筆掛字を奉納。

明治6年郷社列格。

御朱印

御朱印はあります。

社殿向って左手の社務所で拝受可。

本務社ですが、宮司さんが常駐されているのかはわかりません。

アクセス

淡路ICや東浦ICを降り国道28号を南下。あるいは津名一宮ICを降りて淡路市街方面(左手)に向かい、国道28号に出たら北東方向へ。

生穂新島より少し北の生穂交差点(位置)から県道123号を北北西に進み、450mほどで社頭。

鳥居を潜った先、左手に駐車場あり。

神社概要

社名賀茂神社(かもじんじゃ)
通称
旧称

四社明神

しらひげさん

住所兵庫県淡路市生穂2505
祭神

賀茂大神(賀茂別雷神・賀茂建角身神)

春日大神(武甕槌神・経津主神・天児屋根神・比売神)

貴船大神(高龗神・闇龗神)

白鬚大神(猿田彦神)

社格等

式内社 淡路国津名郡 賀茂神社

旧郷社

札所等
御朱印あり
御朱印帳
駐車場あり
公式Webサイトhttp://www.eonet.ne.jp/~kamojinja-ikuho/
備考

参考文献

  • 「中之内村」, 『日本歴史地名大系』(データベース「JapanKnowledge」)
  • 「賀茂神社」, 神社本庁教学研究所研究室編『平成「祭」データ(CD-ROM)』全国神社祭祀祭礼総合調査本庁委員会, 1995
  • 式内社研究会編『式内社調査報告 第二十三巻 南海道』皇學館大学出版部, 1987
  • 明治神社誌料編纂所編『府県郷社明治神社誌料 上巻』明治神社誌料編纂所, 1912(国会図書館デジタルコレクション 393-394コマ