天満宮。
さぬき市津田町、津田の松原SAのすぐそばに鎮座。
境内社の大森神社は式内社 多和神社の論社。
境内
北側のこちらが参道入口
草が生い茂り蜘蛛の巣も張っていました。普段あまり人は来なさそうな印象です。
参道
鳥居
社殿
天満宮社殿…というか覆屋
ガラス戸の中に社殿があります。こちらが主たる社になります。
境内社
境内の祠群
薄暗さも相まって若干怖い印象を受けます。
大森神社
そんな中の一社、天満宮社殿右手のこちらが大森神社
こちらの石祠が大森神社だということに予備知識がないとわかりません。
一応、祠に「大森」と小さく彫られてはいますが…(2枚目の写真参照)
由緒
天満宮の由緒については不詳。
『讃岐名勝図会』に「天満宮…末社十二座 大森大明神 神體石像古物」と記載があります。
津田町の石清水八幡神社の境外摂社であるようです。
大森神社については、『新修香川縣史』にて主張された説に基づき、同書や『香川縣通史―古代中世近世編―』で式内社「讃岐国寒川郡 多和神社」の論社として挙げられている神社ですが、鶴羽神社と同様、式内社としての根拠はなく、それらしき伝えもないようです。境内にそれを示すものもなし。
式内 多和神社だとすると、三代実録 元慶元年3月4日乙巳条にみえる多和神もまた当社である可能性もあります。
『讃岐名勝図会』は上述の通り大森大明神を天満宮の末社と記しているのですが、『香川県神社誌』においては項目が大森神社になっており、境内社ではなく本社のようになっています。
『日本歴史地名大系』によれば「近年大森神社と称するようになった」とあるので、社号を大森神社に変更したのかもしれません(香川県神社誌の時点で変更されていたとすれば、戦前なので「近年」でもない気がしますが)。境外摂社なので、正式な名称の確認ができず。
主祭神は菅原道真公のままのようです。
合祀神の記載はないので、本来の大森神社の祭神については不明。
香川県神社誌
津田町郷社石清水八幡神社境外摂社。名勝図会に『天満宮…末社十二座 大森大明神 神体石像古物』とあり。
御朱印
御朱印の有無は不明。
津田町の石清水八幡神社(さぬき市津田町津田106)の境外摂社なので、確認するとしたらそちらでしょうか。
アクセス
国道11号から、鶴羽幼稚園南交差点(鶴羽駅の少し西、位置)で南に曲がって線路を渡ります。
渡った先で西(右手)に進み、次の角(位置)を南(左)へ。
そのまま400mほど行くと左手に神社。
社地の南側(位置)に駐車スペースがあります。
神社概要
社名 | 天満宮(てんまんぐう) |
---|---|
通称 | – |
旧称 | 大森大明神(境内社大森神社) |
住所 | 香川県さぬき市津田町鶴羽1133 |
祭神 | 菅原道真公 |
社格等 | 式内社 讃岐国寒川郡 多和神社(境内社大森神社) 日本三代実録 元慶元年三月四日乙巳 多和神 従五位上(境内社大森神社) 津田町郷社石清水神社境外摂社 |
札所等 | – |
御朱印 | 不明 |
御朱印帳 | – |
駐車場 | あり |
公式Webサイト | – |
備考 | – |
参考文献
- 「大森神社」, 『日本歴史地名大系』(データベース「JapanKnowledge」)
- 梶原藍水『古今讃岐名勝図絵』高松製版印刷所, 1930(国会図書館デジタルコレクション 60コマ)
- 香川県教育委員会『新修香川県史』香川県教育委員会, 1953
- 香川県神職会編『香川県神社誌 上巻』香川県神職会, 1938(国会図書館デジタルコレクション 118-119コマ)
- 式内社研究会編『式内社調査報告 第二十三巻 南海道』皇學館大学出版部, 1987