志筑神社(淡路市志筑)

志筑神社。

淡路市志筑に鎮座。

式内社 志筑神社の論社。

広告

境内

参道入口

 

歌碑?

 

鳥居

 

扁額

 

参道の天神橋

 

注連柱

 

手水舎

 

狛犬

社殿

拝殿

 

扁額

 

本殿

境内社等

参道途中に志筑別神社があります。志筑神社の御旅所であるようです。

『明治神社誌料』によれば旧無格社で、明治15年までは楠木神社と称したとのこと。

 

鳥居

 

扁額

 

社号標

 

志筑別神社

 

志筑別神社の境内にある薬師之大楠

樹齢約800年だそうで、この名前は2017年に名付けられたようです。それ以前は「下のクスノキ」と呼ばれていたとのこと。

 

薬師之大楠碑

 

北野神社

 

粟島神社

 

境内の静之大楠

こちらも樹齢約800年。静御前に由来する名前だそうです(当地志筑は静御前終焉の地伝承があり、後述の通り墓もある)。以前は「上のクスノキ」と呼ばれていたとのこと。

由緒

志筑神社由緒記

延喜式の南海道淡路國津名郡九座中の一座(小社)に列し祈念の國幣に預った古社である。志筑天神・手間天神・申の宮とも別稱された。創祀の年代は詳かでないが、平安朝には平家領新熊野社荘園、鎌倉期には静御前ゆかりの一條中納言家の荘園であった志筑郷の首座の神社として古來から崇敬をあつめてきた。一遍上人総傳には、鎌倉中期の名僧一遍上人(時宗開祖)が、歿前の正應二年(一二八九)に當社に參詣したことを記してゐる。祭神「少彦名命」は、大國主命に從って國土經營を果された神で、對岸の淡島明神(加太神社)にも同神を祀り、醫藥・技藝守護の神と仰がれる。

鎮座地 兵庫縣津名郡津名町志筑字天神九百七番地

社格 延喜式内社(小社)、明治六年郷社列格、大正十一年兵庫縣神饌幣帛料供進神社指定。

神紋 丸に抱き粟穗

神德 無病息災・病氣平癒・技藝上達・婦女守護

境内社 粟島神社 祭神・粟島之神

北野神社 祭神・天滿大自在威德天神(菅原道眞公)

祭禮 五月八日 籾蒔祭(元は太陰暦三月二の申の日)

十月一日 例祭(元は太陰暦八月初の申の日)

氏子 津名町志筑、中田、王子、池ノ内、大町畑。

一宮町遠田、新村、上河合、竹谷。(計約弐千戸)

延喜式と式内社

延喜式とは、延喜年間(九〇一~九二三)に撰進された格式で、禁中年中の儀式、百官臨時の作法、諸國の恒式を詳細に記した公家の法制書(五十巻)のこと。當時の官祭神社三千百三十二座が收録されてをり、これを式内社といふ。

創建時期は不詳。

延喜式神名帳にみえる「淡路国津名郡 志筑神社」を当社にあてる説があります。

 

当地は平安時代は平家領新熊野社荘園で、鎌倉時代には一條中納言家の荘園だったようです。

当社の南南東500mほどの所に静の里公園という公園があり、静御前の墓といわれる宝篋印塔があります(隣に源義経の墓と言われる宝篋印塔も並んでいる)。静御前の墓は各地にあるので、あくまで伝承の一つですが…

 

正応2年(1289)に一遍上人が当社に参拝。

『一遍上人絵伝』には「同国しづきといふ所に、北野天神社勧請したてまつれる地あり。聖をいれたてまつらざりけるに よにいづることもまれなる月景にかゝりやすらむみねのうきくも といふ哥社壇に現じたりければ、このゆへにやいそぎいれたてまつりぬ」とあり、この頃は菅公を祭神としていた(一般にそう認識されていたかは不明ですが、少なくとも一遍上人や同書の撰者聖戒はそう認識していた)ようです。

手間天神とも称されたということから少彦名命を祭神とする見方もあったのではないかと思うのですが、それがいつ頃の称されたものか不明なので何ともいえません。

ちなみに別名の一つ申の宮は、祭礼が全て申の日に行われたことに由来。

 

当社は志筑七社の首座の地位にありました。志筑七社とは、志筑神社、熊野神社(淡路市王子)、杉尾神社(淡路市王子)、志筑八幡神社(淡路市志筑)、糺神社(淡路市志筑)、比叡神社(淡路市志筑)、事代主神社(淡路市志筑)を指すようです(兵庫県神社庁サイトの各神社の由緒から判断したので、保証はありません)。

 

明治6年郷社列格。

御朱印

御朱印はあります。

拝殿に書置きの御朱印が用意されています。

参拝時は扉が閉まっており(伊弉諾神宮で伺うと強風のためとのこと)、拝殿内に置いてあるのが見えていながら頂くことができず。

当社の宮司さんは伊弉諾神宮にお勤めのようですが、伊弉諾神宮では授与されていないので、確実に頂きたい方は事前連絡があった方がよいかも。

アクセス

津名一宮ICを淡路市街・志筑方面(左手)に降り、400mほど先の中田交差点(位置)で左折。

道なりに1.5kmほど行き志筑天神交差点(位置)で北へ。ちなみにここまでは海側、志筑新島近くの志筑中央東交差点(位置)から北上してもいいし、生穂新島近くの大谷交差点(位置)から県道66号で来てもいいです。

350mほど先(位置)で右手に入ると鳥居があります。そのまままっすぐ進んでいくと境内。

境内に駐車可能です。

神社概要

社名志筑神社(しづきじんじゃ)
通称
旧称

手間天神

志筑天神

申の宮

田井の天神

住所兵庫県淡路市志筑907-1
祭神少彦名命
社格等

式内社 淡路国津名郡 志筑神社

旧郷社

志筑七社

札所等
御朱印あり
御朱印帳
駐車場境内駐車可
公式Webサイト
備考

参考文献

  • 「志筑神社」, 『日本歴史地名大系』(データベース「JapanKnowledge」)
  • 「志筑神社」, 神社本庁教学研究所研究室編『平成「祭」データ(CD-ROM)』全国神社祭祀祭礼総合調査本庁委員会, 1995
  • 式内社研究会編『式内社調査報告 第二十三巻 南海道』皇學館大学出版部, 1987
  • 明治神社誌料編纂所編『府県郷社明治神社誌料 上巻』明治神社誌料編纂所, 1912(国会図書館デジタルコレクション 393コマ