和霊神社〔丸之内和霊神社〕(宇和島市丸之内)

丸之内和霊神社。

宇和島城の建つ城山の南東麓に鎮座。

鎮座地は、祭神山家清兵衛公頼公の邸宅跡。

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境内

鳥居

境内は月極駐車場になっているようです。

 

狛犬

 

東側の鳥居

 

東側鳥居前の狛犬

社殿

拝殿

 

扁額

 

本殿

かつて南豫護國神社の地に鎮座した日吉神社の物を移築。寛文3年(1663)の建立。

境内社

社殿裏の御井戸の上に建つ御井戸社

このお社の下に井戸があるそうで、普段は直には見られません。山家公頼の四男美濃と、罔象女神が祀られています。

こちらのブログ記事にて、御井戸の写真を公開されてます。

 

 

案内札

御井戸

元和六年六月晦日の夜和霊様が御一門の方々と遭難されたとき御子山家美濃様がこの御井戸へ入水されました

後この井上に一祠をたてて御祀いたしました

この地は当時和霊様の御本邸であります

 

横にも井戸のようなものがあります

最初はこちらが御井戸かと思っていました。実際の所は何なのでしょう。

 

中島神社

兵庫県豊岡市の中嶋神社からの勧請。

 

中島神社の由来

当神社は菓子の祖神、田道間守命をお祀りした由緒の深い御社であります。命は農盃の業を奨励し民生の安定につとめられましたが、垂仁天皇の九十年、命を受けて、遠く海を越え神仙秘境である「常世の国」(現在の南支又は南洋)にいって萬難を排し、十年を経て「非時香菓」を持帰られましたが、その前年天皇は既に崩御されていましたので悲嘆の余り、御陵の前で薨ぜられました。

「非時香菓」は橘のたとえことばで常時高い香りを失わぬ、菓実の意でありまして「橘は菓子の長上にして好む所なり」とあるように菓子の最上品として珍重され、そのまま用いて供饌又は、間食とし後には果実を木菓子と言い、米、麦、雑穀等で作った物を作り菓子と言うようになりましたが、製菓の道は長く複雑であり菓祖神の縁起は更に遠く尊いものです。後、推古天皇の御代、神と祀られ給い菓子の神と申し上げる。

本社は兵庫県豊岡市三宅に鎮座して在ります。宇和島には、昭和十二年十一月勸請です。

四国には、他に松山市道後温泉湯神社の隣りに四国分祀として御祀りしてあります。

 

境内社

おそらく稲荷神社。

 

柿本神社

以前は人麿神社という社名だった様子。

案内札

御祭神は柿本人麿であります。

年代は、詳しくは判りませんが、元は伊達家中御殿の庭(現在の天赦園グラウンド)に祀られてありました。和歌の神として信仰があり、今も文学句進の神として崇敬されております。

由緒

市指定史跡 山家公頼の邸宅跡

ここは和霊神社祭神山家清兵衛公頼の屋敷跡である。公頼は仙台藩主伊達政宗から藩祖秀宗に付けられ、総奉行として藩の創設につとめた。しかし、入部当時の借金の返済として政宗に十万石のうち三万石を割くなどの問題から、元和六年(1620)六月三十日夜、反対派に襲われ、その子三人とともに命をおとした。のち屋敷は藩の倉庫となり、明治初年には丸之内和霊神社の小祠が設けられ、明治三十一年には伊達家が敷地を寄進し、同四十一年に宇和島城内の日吉神社の本殿を移築した。また、本殿の裏の古井戸には、四男美濃の死にまつわる伝説がある。

当地は和霊神社祭神である山家清兵衛公頼の屋敷跡。

公頼暗殺後、当地は藩の倉庫とされていましたが、明治初年に丸之内和霊神社の小祠が建立されます。

明治27年村社列格。

 

明治41年に日吉神社の本殿を当地に移築。日吉神社は現南豫護国神社の社地にあった(宇和津彦神社から勧請された)神社です。

移築に伴い日吉神社が合祀されており、扁額に相殿山王権現とあるのはこのため。

日吉神社跡地には大正2年(あるいは3年)に南豫護国神社が建立されていますが、その創建計画は明治44年に発起されたようで、護国神社を建てるために日吉神社を動かしたわけではないようです。実際の事情は不明。

御朱印

御朱印はあります。

境内の社務所で拝受可。

南豫護国神社の御朱印もこちらでいただけます。

 

宇和島城

宇和島城もちらっと見てきたのでその写真も。

 

藩老桑折氏武家長屋門

 

井戸

 

三之門跡

 

石垣

 

二の丸(のはず)

 

本丸

 

天守

いわゆる現存天守の一つ。入口の所にいる人の大きさから見てわかるように、そこまで大きくはありません。有料で中に入ることもできますが、今回はお城が目的ではないので外から見るだけ。

 

本丸から見た海

 

児島惟謙像

アクセス

駐車場はありません。ちょっと北に宇和島城の駐車場(城山下駐車場、位置)があるのでこちらを使いましょう。

国道56号沿い、桑折氏武家長屋門の手前にあります(宇和島郵便局や南予文化会館のすぐ北)。

2021年、駐車場横に観光情報センター「シロシタ」のオープンに伴って駐車場も改装されたようです。駐車台数は46台、料金は100円/60分。繁忙期は満車になるかもしれません。

他に南予文化会館1階部分にも同額の有料駐車場があります。建物の南東側(位置)から入れます。

神社概要

社名和霊神社(われいじんじゃ)
通称丸之内和霊神社(まるのうちわれいじんじゃ)
旧称
住所愛媛県宇和島市丸之内1-4-3
祭神

山家清兵衛公頼公

大己貴命

国常立命

大山咋命

社格等旧村社
札所等
御朱印あり(南豫護國神社の御朱印もあり)
御朱印帳
駐車場なし(付近に城山下駐車場等有料駐車場あり)
公式Webサイト
備考境内は宇和島市指定史跡、山家清兵衛公頼の邸宅跡

参考文献

  • 「丸之内」, 『日本歴史地名大系』(データベース「JapanKnowledge」)
  • 「和霊神社」, 神社本庁教学研究所研究室編『平成「祭」データ(CD-ROM)』全国神社祭祀祭礼総合調査本庁委員会, 1995