舟山神社跡地。
静岡市駿河区向敷地、安倍川の川中島である舟山の頂上にかつて鎮座した舟山神社の跡地。
舟山
安倍川と藁科川の合流地点にある川中島、舟山(中央の森がそれ)
水量が少ない時であれば、渡渉なしで島まで行けます。冬は水量が少ないとか。
右岸左岸どちらからでも渡れるようですが、航空写真で見た感じ左岸(安倍川緑地の方)がよさそうに見えたので、そちらから渡りました(緑地に駐車場もあるし)。2回訪れましたが、いずれの時も瀬切れしていました。
山の南東側に登り口
道は割とはっきりしています
途中少し開けたところに出たと思ったら、先が笹藪(本来は写真右手辺りに山頂への道があるのですが…)
踏み跡すら見えず、密集しすぎて藪漕ぎもできずで撤退。
数ヶ月後に訪れるときれいに道ができていました
地元の方が手入れしてくださっているのでしょうか。いつ手入れされているかはわからないので、道があるかどうかは運次第です。
山頂
道さえあれば、5分程度で登れます。
三角点
旧地石碑
山頂の石碑
表には「元舟山神社境内」
側面「大正十五年十月(←違うかも…)建立 猿郷氏子中」
由緒
創建時期は不詳。
延喜式神名帳にみえる「駿河国安倍郡 中津神社」をかつて当地に鎮座した舟山神社にあてる説があります。
ただし当地に元々鎮座していたのは弁天堂(善念寺の末寺雲竜軒の鎮守だという)だといいます。後雲竜軒が廃寺になると空海作とされる弁財天像は善念寺に遷され、当地には石灯籠と小社が残るのみだったそう。
この小社は明治になり舟山神社と改称(それ以前は弁天社?)するも、安倍川の増水時に渡れなくなることから、明治22年向敷地の神明宮に合祀されました。
御朱印
御朱印の有無は不明。跡地なのでないと思いますが。
アクセス
右岸から渡る場合は、安倍川緑地の駐車場(こことかこことか)に停めて歩くのがいいと思います。
緑地に下りられる土手沿いの道に入る際、静岡駅側から来る場合は安西橋の東詰(こことか)から左折して入るのがいいです(駿河大橋や安倍川橋東詰で右折しようとすると交通量が多く難しい)。あるいは新富町、田町の辺りから住宅地を抜けるのもありですが一通多いので注意。
左岸から渡る場合ですが駐車場の有無がわかりません(向敷地川の河川敷グラウンドにある?)。
いずれにせよ増水時は危険なので、水量をよく見て渡るかどうか決めてください。
神社概要
社名 | 舟山神社〔跡地〕(ふなやまじんじゃ) | |
---|---|---|
通称 | – | |
旧称 | 弁天堂? | |
住所 | 静岡県静岡市駿河区向敷地 | |
祭神 | 市杵島命 | 『長田村誌』 |
瀬織津姫命 | 『駿河記』 | |
社格等 | 式内社 駿河国安倍郡 中津神社 旧無格社 | |
札所等 | – | |
御朱印 | 不明 | |
御朱印帳 | – | |
駐車場 | なし(安倍川緑地に駐車場あり) | |
公式Webサイト | – | |
備考 | 明治22年神明宮に合祀 |
参考文献
- 「舟山」, 『日本歴史地名大系』(データベース「JapanKnowledge」)
- 教部省編『特選神名牒』磯部甲陽堂, 1925(国会図書館デジタルコレクション 184コマ)
- 式内社研究会編『式内社調査報告 第九巻 東海道4』皇學館大学出版部, 1988
- 桑原藤泰『駿河記』, 1932, p.140-141(国会図書館デジタルコレクション 217コマ)
- 中村高平『駿河志料 第2編』静岡郷土研究会, 1930, p.127(国会図書館デジタルコレクション 132コマ)