荒田神社(岩出市森)

荒田神社。

岩出市森に鎮座。

式内社 荒田神社に比定される神社。

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境内

鳥居

 

手水舎

社殿

拝殿

 

中門

 

本殿

県指定有形文化財。一時はだいぶ傷んでいたようですが現在は御覧の通り美しく修繕されています。

周囲に瑞垣(塀)があり上手く撮れず残念な写真になっています。せっかく綺麗な社殿なので、もう少し頑張ればよかった…

 

扁額

 

和歌山県指定文化財 荒田神社 本殿

この本殿は、三間社流造り、桧皮葺の建物で、寛永元年(一六二四年)に再建されたものと考えられています。社殿全体は丹塗りで華やかに彩られていますが、彫刻類だけは白木のままです。社殿を飾るこの繊細で華麗な彫刻類は、江戸時代初期の特色を遺憾なく発揮しています。

これらの彫刻は、西坂本(現在の根来)の出身で、当時江戸で活躍していた大工「塀内正信」が江戸で制作し、当社に寄進したものではないかと推測されています。塀内正信は寛永九年に江戸幕府作事方大棟梁の職に就いており、当時を代表する名工でした。

このような歴史的、文化的価値を有することから、平成七年四月、和歌山県指定文化財となっています。

本殿は平成十四年から解体修理が行われ、平成十八年三月完成し、華やかな姿が再現されました。

境内社等

境内社(おそらく稲荷神社)

 

本殿左手の境内社

 

本殿右手の境内社

この左右の社は丹生神社と八坂神社のようですが、どっちがどっちかは不明。

 

本殿後方の由緒ありげな岩

『日本歴史地名大系』によれば春日神影向石のようです。

由緒

荒田神社

神社の由来

当神社の起源は明確ではありませんが「延喜式神名帳」「紀伊国神名帳」等にも記載されているたいへん由緒ある神社です。現在は森、今中、川尻、堀口、押川の産土神となっていますが、往時には西坂本(現在の根来)も含む弘田庄、更に古くは山崎庄、岡田庄を加えたこの地域の総産土神でありました。末社は百二十社、社領も十町八反二畝(約十万七千平米)を数えたと伝えられていますが、残念ながら天正十三年(一五八五年)秀吉の根来攻めの際、周辺の寺社とともに灰燼に帰し、縁起、寄進状、宝物等すべてを焼失しました。

その後、寛永元年(一六二四年)の頃、十分の一に縮小して再建され、現在に至っております。明治四十一年(一九〇八年)には川尻、堀口、押川の各神社のご祭神が合祀されました。

本殿はその歴史的価値が認められ、平成七年四月、和歌山県より有形文化財の指定を受けております。

ご祭神

高魂命、剣根命

天疏向津姫命、神功皇后、応神天皇

菅原道真、丹生都比売命、大山咋命、大山祇命、天忍穂耳命、

市杵島比売命、素盞嗚命、香具都智命、大社命、白髭大明神、祓戸九柱神

(稲荷神社)倉稲魂命、大国主命

ご神徳

成功勝利、諸願成就、学業成就、厄除開運、交通安全、山の神、鉱山、治水、

安産、火難除、(稲荷神社)農耕の神

主な行事

一月一日歳旦祭、二月十九日春祭、七月七日(一週間)祇園祭、

十月十五日秋祭

創建時期は不詳。

延喜式神名帳にみえる「紀伊国那賀郡 荒田神社二座」および『紀伊国神名帳』にみえる「従四位上荒田神」は当社に比定されています。

 

往時は森・堀口・川尻・今中・西坂本・押川六箇村の産土神で、末社は124社、神職は9名、社領は10町8段2畝と非常に栄えた神社だったようです。現在の規模は当時の10分の1程度だそう。

 

天正13年(1585)、秀吉の根来攻めの際に兵火に罹り、社殿や縁起などを焼失、社領は没収、神事や祭礼は廃絶。

寛永元年(1624)頃本殿再建。

寛文年間(1661~1673)に境内の別当寺を外へ移し、神事祭礼がいくらか復活。

 

明治6年村社列格。

平成7年、本殿が県指定有形文化財となり、同14年から解体修理、同18年修理完了。

 

縁起が焼失しているため祭神についても正確なところはわからないようですが、主神は高魂命、剣根命とみられ、境内由緒書における祭神表記でも筆頭に記載されています。

しかしこの二柱は『和歌山県神社明細帳』に載っていなかったようで、『平成祭データ』や和歌山県神社庁の当社紹介ページでは祭神に入っていません。

『和歌山県神社明細帳』では天疎向津姫命、気長足姫命、誉田別命、大山咋命、大山祇命、天忍穂耳命を祭神としており、現祭神でもあります(うち大山咋命、大山祇命、天忍穂耳命は明治41年に合祀された)。

 

現祭神はさらに多数で、どこかのタイミングで合祀されたのだと思われますが不詳。

丹生都比売命、素盞嗚命、香具都智命は『和歌山県神社明細帳』に境内社祭神として記載あるのですが(現在も瑞垣内にそれらしき祠がある)この辺りの経緯(『平成祭データ』・和歌山県神社庁ページ・境内由緒書のいずれにおいても主神と分けられていない)も不詳。

なお、『紀伊国名所図会』や『大日本地名辞書』は応神天皇の皇女、荒田皇女(荒田郎女)と関係がある、あるいは祀っていたとする説を挙げています。

御朱印

御朱印はありません(2019年4月時点)。

アクセス

和歌山市方面から国道24号で西に向かい、備前交差点(位置)を北に折れて県道63号に入ります。

1kmほど先、6差路(*みたいな…)を斜め右方向(パチンコ屋右手の道)へ。

200m強先で左手に境内が見えてきますので、境内前(位置)で左折。

するとすぐに駐車場があります。

神社概要

社名荒田神社(あらたじんじゃ)
通称
旧称
住所和歌山県岩出市森237
祭神

高魂命

剣根命

天疏向津姫命

神功皇后

応神天皇

菅原道真

丹生都比売命

大山咋命

大山祇命

天忍穂耳命

市杵島比売命

素盞嗚命

香具都智命

大社命

白髭大明神

祓戸九柱神

社格等

式内社 紀伊国那賀郡 荒田神社二座

旧村社

札所等
御朱印なし
御朱印帳
駐車場あり
公式Webサイト
備考

参考文献

  • 「荒田神社」, 『日本歴史地名大系』(データベース「JapanKnowledge」)
  • 「荒田神社」, 神社本庁教学研究所研究室編『平成「祭」データ(CD-ROM)』全国神社祭祀祭礼総合調査本庁委員会, 1995
  • 式内社研究会編『式内社調査報告 第二十三巻 南海道』皇學館大学出版部, 1987