高森神社(伊勢原市高森)

高森神社。

愛甲石田駅の西北西約1.5km、高森に鎮座。

式内社 高部屋神社の論社。

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境内

社頭

 

鳥居

 

社号標(表)

「郷社高森神社」

 

社号標(裏)

「延喜式内社高部屋神社」

ちなみにこれは近年復元されたもので、オリジナルは明治に建てられたもののようです。神社のサイトの由緒ページを見ると、境内のどこかに古い社号標が転がっている写真が写っているのですが…

 

手水舎

 

狛犬

社殿

拝殿

 

扁額

 

本殿

当社は平成21年2月3日に不審火で焼失しており、現在の社殿は平成23年に再建されたものです。

境内社等

鐘楼

 

案内板

鐘楼再建記念碑

平成二十三年九月二十一日、関東地方を直撃した台風十五号により、「市保存樹木つくばねかし」が倒木、元禄九年(一六九六年)より境内にありました鐘楼が全壊に至りました。

昭和十六年に大東亜戦争のため供出、昭和五十三年四月九日に平和の鐘として復元された御神鐘は、幸いにして無事でありました。

早急に再建すべく、氏子の皆様に再建資金のご協力をお願いし、同年十二月二十五日、竣工式ならびに御神鐘初打ちを執り行うことが出来ました。

ここに、氏子の皆様のご理解・ご協力に衷心より感謝申し上げます。

 

福神龍

天に昇る龍のお姿です

焼失後出現しました

 

参道下の地蔵堂

 

神習教高森道神大教会

神社のすぐ東にあります。ここの教会長さんは高森神社の宮司さんでもあります。

由緒

縁起

神社創建は不詳であります。

味須岐高彦根命は瑞穂の国と言われる日本に稲作文化を広めた加茂族の首長でありました。大国主命の長子として生まれ、天照大御神が大国主命に国土を謙譲するようにと天稚彦を遣わしたとき、和合を持って平和に徹した神であり大和の葛城に鎮座されたのであります。御祭神は大変権威の高い神であるため、天照大御神と呼称されるように味須岐高彦根命も大御神と言われています。

平成二十一年二月三日、不審火にて社殿並び末社八坂神社が全焼し此処に合祀致しました。

北高森・前高森・小金塚の守護神として天王様と呼称され崇められています。特に悪病消除の霊験あらたかな神として信仰されています。

御神徳

五穀豊穣 心願成就 悪病消除

年間行事

元旦祭 一月一日

祈年祭 二月第二日曜日

例大祭 四月第二日曜日

夏越大祓い 七月第二日曜日

八坂神社大祭 七月第二日曜日

吾妻神社大祭 七月第二日曜日

感謝祭 十二月第二日曜日

年越大祓い 十二月第二日曜日

創建時期は不詳。

中世から近世にかけての由緒も不詳。

言い伝えによると、高梨家の先祖が戦国時代の末期に社殿を改築、後にそれが焼失したため、享保元年(1716)に社殿が建てられたとされます。

 

明治6年高森神社に改称。

昭和53年拝殿、幣殿、神饌所を改築。

平成21年不審火により社殿および末社八坂神社が全焼。

平成23年社殿再建。

 

当社を延喜式神名帳にみえる「相模国大住郡 高部屋神社」とする説もありますが、『式内社調査報告』『明治神社誌料』によれば、当社はかつて七社権現と称していたとされ、『特選神名牒』は「唯村名の高と云によりて附會せし説」とします。

 

『新編相模国風土記稿』には、高森村の神社として七社権現社も記載されているのですが、その項に「鐘楼 享保二年鋳造ノ鐘ナリ」とあります。

しかし、上掲の鐘楼再建記念碑や由緒書を見ると、当社の鐘楼は元禄9年からあったとされています。

気になるのが同書に北高森の鎮守として記述のある八幡宮です。そこには「鐘楼 元禄九年ノ鐘ヲカク」とあります。「カク」がどの意味なのか判断しかねますが、昭和16年に供出された高森神社の鐘は元禄9年鋳造だったといいます(カクが「欠く」なら意味が合わなくなりますが)。

さらに「末社 疱瘡神」ともあります。現在本社に合祀されている末社の八坂神社はかつて「疱瘡神」「疫病神」として崇められたことが由緒にあります。

『日本歴史地名大系』にも「八幡宮(現高森神社)は北高森の鎮守」「ほかに七社権現社(現小金神社)がある」とあります。小金神社は当社の南東1.3kmほどのところ(位置)に存在します。

式内社云々は別として、かつての高森神社は七社権現ではなく八幡宮だったのでは?

御朱印

御朱印はあります。

ただし、境内の授与所は普段無人なので、電話するか、高森道神大教会の方に伺う必要があります。

アクセス

厚木ICを伊勢原方面に降り、県道63号を500mほど行ったところの田谷交差点(位置)を右折。

愛甲宮前交差点(位置)で左折して、国道246号へ。650m先、道了尊入口交差点(位置)を右折。

すぐ先に四叉路がありますが左へ(正面は企業の敷地なので入れない)。

そのまま道なりに行き、東名高速の高架を潜ると信号、左手にセブンイレブンがあります(位置)。ここを左折、直進すると正面に高森神社の境内が見えてきます。

境内を前に道が分岐する(位置)ので左手の道へ。そのまま行くと参道下へ。

駐車場はありません。しかし、参道下を少し通り過ぎたあたりに、高森道神大教会の駐車場があります(位置)。

前述の通り、高森神社の宮司さんは高森道神大教会の教会長でもあります。高森神社参拝時にも駐車可能かどうか、確認してみるとよいかと思います。

私は徒歩でしか行ったことがないので、確認していません…

神社概要

社名高森神社(たかもりじんじゃ)
通称
旧称七社権現(?)
住所神奈川県伊勢原市高森527
祭神味須岐高彦根命
社格等

式内社 相模国大住郡 高部屋神社

旧郷社

札所等
御朱印あり
御朱印帳
駐車場神習教高森道神大教会の駐車場に駐車可?(要確認)
公式Webサイトhttp://takamori.php.xdomain.jp/
備考

参考文献

  • 「高森村」, 『日本歴史地名大系』(データベース「JapanKnowledge」)
  • 「高森神社」, 神社本庁教学研究所研究室編『平成「祭」データ(CD-ROM)』全国神社祭祀祭礼総合調査本庁委員会, 1995
  • 式内社研究会編『式内社調査報告 第十一巻 東海道6』皇學館大学出版部, 1976
  • 明治神社誌料編纂所編『府県郷社明治神社誌料 上巻』明治神社誌料編纂所, 1912(国会図書館デジタルコレクション 281コマ