大野神社。
今治市玉川町大野甲に鎮座。
式内社 大野神社に比定される神社。
境内
国道317号からの参道
社頭
狛犬
社号標
鳥居
注連柱
手水舎
社殿
拝殿
本殿
境内社等
境内社
中の社殿は七間社となっており、左から不明(社名掲示なし)、不明(読めず)、大己貴神社、田中神社、天満宮、大山咋神、大山積神。
左手に庭園のような空間
奥には岩がありましたが、祭祀対象なのかは不明
社務所と倉庫?
由緒
創建時期は不詳。
延喜式神名帳にみえる「伊予国越智郡 大野神社」、『伊予国神名帳』にみえる「正三位 大野大明神」に比定されますが、他の中世期の資料には見えず由緒不詳。
貞享2年(1685)の『今治領寺社明細言上書』には「大野村氏神田中大明神」とみえており、この頃は田中大明神と称していた(言上書の書かれる20年程前まで田の中に社殿があったため)ようです。
『式内社調査報告』によれば寛文初め頃に現在地に遷座したと見られ、それ以前の社地は300mほど上流の蒼社川と支流の三反地川に挟まれた段丘上とのこと(ただ三反地川という川は付近に存在せず。当社の南西に三反地の地名があるので大野川の通称あるいは別名ではないかと思いますが、『式内社調査報告』はこういう適当さが本当に…)。
位置的には国道317号と県道163号の交差点周辺ではないかと思いますが、跡地に痕跡があるかは不明。
その後いつの頃にか大野神社に改称し、明治4年村社列格。
現主祭神は大山積命、上津姫命、下津姫命で、大穴牟遲命と少毘古那命を配祀。
三島信仰の拡大に伴って定まったとみられますが、元来の祭神は不明。
『豫州二十四社考』『豫陽郡郷俚諺集』『愛媛面影』は大己貴命、『神名帳考証』『伊豫二名集』は野椎神とします。
御朱印
御朱印の有無は不明。
アクセス
今治市中心部から国道317号を松山方面に向かいます。
国道196と317の交点である片山交差点(位置)から4.7kmくらい、「↑鈍川温泉 6km」の青看が出ている辺り(位置)で右手の分岐に入るとすぐ神社。
愛媛県神社庁のページでは、駐車場2台とあるのですが境内に車は入れず。
国道から神社正面に続く道(車は途中までしか行けない)を入ってすぐ右手(位置)に車が入れられるくらいのスペースがありますが、もしかしてここが駐車場…?
神社概要
社名 | 大野神社(おおのじんじゃ) | |
---|---|---|
通称 | – | |
旧称 | 三島若宮 鴨部明神 田中大明神 | |
住所 | 愛媛県今治市玉川町大野甲37 | |
祭神 | 大山積命 上津姫命 下津姫命 | 現祭神 |
大己貴命 | 『豫州二十四社考』 『豫陽郡郷俚諺集』 『愛媛面影』 | |
野椎神 | 『神名帳考証』 『伊豫二名集』 | |
配祀 | 大穴牟遲命 少毘古那命 | |
社格等 | 式内社 伊予国越智郡 大野神社 旧村社 | |
札所等 | – | |
御朱印 | 不明 | |
御朱印帳 | – | |
駐車場 | あり(?) | |
公式Webサイト | – | |
備考 | 寛文以前は蒼社川と支流の三反地川(大野川を指すか)に挟まれた段丘上に鎮座 |
参考文献
- 「大野神社」, 『日本歴史地名大系』(データベース「JapanKnowledge」)
- 「大野神社」, 神社本庁教学研究所研究室編『平成「祭」データ(CD-ROM)』全国神社祭祀祭礼総合調査本庁委員会, 1995
- 式内社研究会編『式内社調査報告 第二十三巻 南海道』皇學館大学出版部, 1987