能見神明宮。
岡崎市元能見町、住宅街の中に鎮座。
式内社 稲前神社の論社で、岡崎三大祭りの一つとされる大祭で知られる神社。
境内
鳥居
社号標
手水舎
参道左右には山車蔵が並んでいます
狛犬
吽形のニコニコ顔が素敵。
社殿
拝殿
扁額
本殿
由緒
創建時期は不詳。
一説には、源頼義の家臣・嵩地源太夫広長が能見村を開き、祠を建立したのに始まるとされます。これに従えば(源頼義の在世期から見て)11世紀の創建となります。
その後(源頼家将軍の代という、1199~1203の頃か)加藤新蔵、鈴木市蔵、近藤九兵衛が疫病封じのため、神明を勧請したとされています。
また、材木町字久後(現在の岡崎市材木町1-3付近という、シャンボール康生というマンションがある辺り?)に鎮座していた稲前神社を、天正18年(1590)、田中吉政が岡崎城主となり城域拡大の際に現在地に遷座・再興したという伝承もあります。
これに従い、当社を延喜式神名帳にみえる「三河国額田郡 稲前神社」にあてる見方もあります(元より現地に鎮座した神明宮に合祀されたのか、稲前神社そのものが神明宮に改称されたのかは不明)。
なお、旧地とされる場所は「宮元」と呼ばれ、神輿渡御の際に大休止を取る御旅所となっていたようなのですが、現在は順路には含まれているものの御旅所にはなっていないようです。
宮元については平成29年度の神明宮ガイドブック(pdf)のP14に記載があるのでご参照ください。
天正20年(1592)、家老辻勘兵衛より神官深見氏に禰宜屋敷の寄進あり。
寛延2年(1749)、社殿再建。
明治5年、村社列格。
大正13年、境内社の御鍬社、津島社、厳島社、稲荷社を本社に合祀し、また社殿、神楽殿、石鳥居などを建立。
5月第2土曜・日曜に行われる大祭は、岡崎三大祭りの一つに数えられており有名。山車町曳きと御神輿渡御がメインだそうです。
毎年「神明宮ガイドブック」というお祭り案内の小冊子を発行されており、全てPDFで神社公式サイトにアップされているので、目を通してみると良いかと思います。
能見神明宮の五月大祭は、伝統を誇る祭りで、岡崎三大祭りの一つとして知られています。祭礼の当日には、さまざまな趣向をこらした催しが行われますが、夜になり、各町の8台の山車がいっせいに点灯して境内に次々と繰り込む様子は壮観です。
御朱印
御朱印はあります。
社務所(社殿左手)で拝受可。
5月は限定御朱印があるようです(大祭の月だから?他の月は不明)。
お茶やお菓子でおもてなしをいただいたのがとても印象的でした。
アクセス
岡崎公園の東、康生通南交差点(位置)で国道1号を北に折れ、県道56号へ。
1km程行くと神明宮入口というわかりやすい交差点(位置)があるので、そこを左折。
その先100m程で社頭。
神社前の道は一方通行(東から西)なので注意。また近隣住宅街の道はかなり狭いので上記ルート以外はやめておいた方がいいです。
鳥居を潜って、参道脇山車蔵の前に駐車可能。
ただし、大祭の時は駐車不可と思われます。
神社概要
社名 | 神明宮〔能見神明宮〕(のみしんめいぐう) |
---|---|
通称 | – |
旧称 | – |
住所 | 愛知県岡崎市元能見町42-1 |
祭神 | 天照皇大神 須佐之男命 手力男命 豊受姫命 市杵島姫命 五十猛命 萬幡豊秋津姫命 |
社格等 | 式内社 三河国額田郡 稲前神社 旧村社 |
札所等 | – |
御朱印 | あり |
御朱印帳 | – |
駐車場 | あり |
公式Webサイト | http://www.nomi-shinmeiguu.com/ |
備考 | – |
参考文献
- 「神明宮」, 『日本歴史地名大系』(データベース「JapanKnowledge」)
- 「神明宮」, 神社本庁教学研究所研究室編『平成「祭」データ(CD-ROM)』全国神社祭祀祭礼総合調査本庁委員会, 1995
- 愛知県神社庁編『愛知県神社名鑑』愛知県神社庁, 1992
- 式内社研究会編『式内社調査報告 第九巻 東海道4』皇學館大学出版部, 1988