石瀬比古神社別宮。
石瀬比古神社の北500m弱、岩瀬山に鎮座。
式内社 石瀬比古神社の論社とされる、町野町東鎮座・石瀬比古神社の旧地を保存するため創立された別宮。
境内
社頭
石瀬比古神社別宮 中町野戦没者合祀 の社号標
一見道がなさそうですが、奥を見ると石段がちらりと見えます
石段
いきなりやばめな雰囲気…
不安になる山道を山頂方向へ
中秋の名月の夜には別宮の例祭があるそうなので、その前後なら刈り払われているかもしれません(参拝時は9月頭)。
ある程度道がはっきりしているところもあります
藪の向こうに鳥居が見えてくると安心します
社殿
鳥居と社殿
狛犬
社殿
周囲にはポリカ波板?が打ち付けられており中は見えず。道の様子からするとあまり人が来ていなさそうなので、前年の冬の雪囲いが例祭までそのままなのかもしれません。
由緒
石瀬比古神社の記事をご参照ください。
当地は石瀬比古神社が弘治3年(1557)まで鎮座していたとされる地で、この小さな山は岩瀬山といいます(宮崎山または御竈山とも)。昔の航空写真を見ると東側の山と一続きだったように見えるのですが、どこまでが岩瀬山として認識されていたのかは不明。川が蛇行する箇所に突き出ている部分だけ?。
遷座後の当地で何らかの祭祀が続いていたかは不明ですが、山に昇る月が町野川に映って月影が二体となるので、付近(麓の川沿い?)は岩瀬の二体月として月の名所になっていたようです。
昭和17年に、旧社地保存のため別宮創立。
『日本歴史地名大系』は別宮について「岩瀬山山頂」としていますが、厳密に言うと山頂からやや南東の位置にあります。なぜ微妙に山頂から外れた位置にあるのかは不明。
すぐ東を走る県道6号が明らかに山を拓いて通した道なので、昔は地形が違ったのかもしれません。古地図を見ていないのでわかりませんが(1960年代の航空写真では川沿いに迂回する道しかないように見える)。
祭神は月見の名所であったことから月夜見尊。
また中町野六字(東、真久、徳成、徳成谷内、麦生野、北円山)出身の戦没者の霊を合祀しています。
御朱印
御朱印の有無は不明。
ないと思いますけど…
アクセス
駐車場がないので、石瀬比古神社に停めさせていただいて歩くのがいいです。
神社を背に参道を北に向かい、川を渡った先の突き当り右手に冒頭の社号標が建っています。
後は山道を登るだけ。
航空写真を見るとちょうど社のあたりだけ木が開けているので、場所はわかりやすいと思います。
夏季は写真のような状態のため、軽い藪漕ぎのような感じです。距離も高低差もあまりないですが。
前述の通り、中秋の名月前後は例祭があるので歩きやすくなるかも。
積雪が少ない年なら冬でもいいかも。
神社概要
社名 | 石瀬比古神社〔別宮〕(いわせひこじんじゃ べつぐう?) |
---|---|
通称 | – |
旧称 | 岩瀬宮 |
住所 | 石川県輪島市町野町真久(岩瀬山) |
祭神 | 月夜見尊 中町野出身戦没者 |
社格等 | 式内社 能登国鳳至郡 石瀬比古神社(旧地) 石瀬比古神社境外末社 |
札所等 | – |
御朱印 | 不明 |
御朱印帳 | – |
駐車場 | なし |
公式Webサイト | – |
備考 | 現社地は町野町東ロ |
参考文献
- 「石瀬比古神社」, 『日本歴史地名大系』(データベース「JapanKnowledge」)
- 「石瀬比古神社」, 神社本庁教学研究所研究室編『平成「祭」データ(CD-ROM)』全国神社祭祀祭礼総合調査本庁委員会, 1995
- 式内社研究会編『式内社調査報告 第十六巻 北陸道2』皇學館大学出版部, 1985