総社神社。
秋田市川尻総社町に鎮座。
かつては千秋公園の地に鎮座し、三森山神社(三嶽山総社大明神)と称されていた神社。
境内
鳥居
社号標
狛犬
手水舎
社殿
拝殿
扁額
本殿
境内社
匠神社
早駒神社
稲荷神社と山神碑
右は秋葉神社、左は不明
境内社
上記以外に竈神社、瓊宮神社があるようなので、いずれかでしょうか。
出羽三山の碑
石祠と碑
庚申碑
馬魂碑
祓所?
顕彰碑
この碑はしなやかな動きと、2つの石組により人々の連帯感を表現しています。
また楕円状の軌跡は、飛翔する鳶の魂をあらわしています。
後ろの碑からすると、鳶土木連合会の顕彰碑のようです
境内社の匠神社の関係?
特別攻撃隊忠魂之碑
由緒
川尻氏の氏神として神明山(千秋公園台地)に祀られていたが、慶長八年(一六〇三)久保田城の築城に際して、楢山の下浜に移し、宝永四年(一七〇七)現在地に社殿を造影して遷宮した。藩政時代は藩主佐竹氏の崇敬が厚く、藩の守護をうけて栄えた。
伊勢神宮ほか多くの神を祭神とするので総社と称された。
社伝によれば創建は神亀元年(724)。
神亀元年3月8日の夜半に、三森山(現千秋公園)に真昼のような輝きを発する神光が飛来し、山河鳴動。
「我は大己貴神なり、今ここに一宮を創建し奉らば、国人安泰、諸人守護、五穀豊穣いたさん」との神託があったため、神殿を建立、影向の時に天降りの磐座を御神体として納め、八重事代主神と味鋤高彦根神を左右相殿として祀ったといいます。
第一峯に大己貴神、事代主神、味鋤高彦根神を祀る総社大明神、第二峯に天照皇大神、豊受大神を祀る神明宮、第三峯に別宮攝末社19社を祀ったとされ、総称して三嶽山総社大明神と称したとされます。
慶長7年(1602)に佐竹氏が秋田転封の際、居城を三森山に定めたため、川尻郷下浜(現秋田市楢山川口境)に仮遷座。低地多湿のため、元禄7年(1656)に川尻上野岱(現社地)に再度の仮遷座。
ここを神地と定め社殿造営、宝永4年(1707)に本遷宮。
川尻郷一帯の鎮守とされ、佐竹氏の崇敬も篤かったといいます。
景観がよかったため文人墨客の尋来も多く、社務所は香雲吟社として俳人の集うところでもあったそうです。
明治5年村社列格、同13年県社昇格。
明治45年(1912)三森山神社から総社神社へ改称。
秋田県神社庁のページには明治45年合祀とあります。総社宮・神明宮・攝末社を合祀したということでしょうか。でも『明治神社誌料』(編纂時点では三森山神社)は祭神を天照大御神、豊受大神、大国主神としており、この時点で総社宮と神明宮は一つになっていたようにみえます(攝末社は現在と同様に相殿神で主神のみ記載の同書には載せられていないものと思われる)。
そのため合祀がどういった意味合いなのか不明。
神宝や古記録は昭和6年(1931)の大火により社殿とともに焼失。
同年仮社殿建造。
秋田県神社庁のページには「大東亜戦争が起り本社の完成を見ずに現在に至っている」とありますが、上掲の通り現在はしっかりとした社殿があり、平成19年(2007)には上野遷座300年記念の奉祝事業として拝殿本殿の修繕改築工事も行われているので、終戦から2000年頃までのどこかで再建が行われたのだと思われます。
主祭神は天照皇大神・豊受比売大神(神明宮)ならびに大己貴神・八重事代主神・味鋤高彦根神(総社宮)。
相殿神(未社宮)として、八幡大神宮、祇園神社、鹿嶋神社、加茂上神社、加茂下神社、諏訪上神社、諏訪下神社、乙宮神社、稲荷神社、高市神社、比売語曽神社、大和神社、松尾神社、竈神社、御食津神社、祓所神社、風神社、白山神社、水神社が祀られています(上述の別宮攝末社19社に当たると思われる)。
御朱印
御朱印はあります。
社務所で拝受可。
アクセス
秋田刑務所付近の若葉町交差点(位置)で国道13号から北東(雄物川と反対方向)へ。
700m弱先(位置)で左折。案内等は何もないので注意。
その先すぐに駐車場あり(位置、境内の南東側)。南を通り細い道から入れます。
神社概要
社名 | 総社神社(そうしゃじんじゃ) |
---|---|
通称 | – |
旧称 | 三森山神社 三嶽山総社大明神 |
住所 | 秋田県秋田市川尻総社町14-6 |
祭神 | 天照皇大神 豊受比売大神 大己貴神 八重事代主神 味鋤高彦根神 |
社格等 | 旧県社 |
札所等 | – |
御朱印 | あり |
御朱印帳 | – |
駐車場 | あり |
公式Webサイト | http://www.sosha-j.jp |
備考 | – |
参考文献
- 「総社神社」, 『日本歴史地名大系』(データベース「JapanKnowledge」)
- 「総社神社」, 神社本庁教学研究所研究室編『平成「祭」データ(CD-ROM)』全国神社祭祀祭礼総合調査本庁委員会, 1995
- 明治神社誌料編纂所編『府県郷社明治神社誌料 中巻』明治神社誌料編纂所, 1912(国会図書館デジタルコレクション 638-639コマ)